ヨブは、前章の最後(1928節、29節)で、友達に対して刑罰がくだるとの警告のことばを発しました。ツォファルはヨブのことばは、自分たちに対する侮辱であると受け止めて、強く反論しています(2節~3節)。

4節~29節は、いつもの通りの繰り返しです。悪人の行く末はこうであると述べて、ヨブの行く末を断じています。20節~29節では、とくに、ヨブが不正に富を蓄えただけでなく、飽くことのない欲望がそうさせた、と決めつけています。

私たちの間でもそうですが、人を裁く時に、自分の心の中にあるものを相手に投影して裁く場合が多いのです。まさに、ツォファルがそうでした。ツォファルにとって、富が心の中心の課題でした。しかし、ヨブにとってはそれは問題ではなかったのです。だから、ツォファルは、ヨブの苦悩を理解できず、浅はかにも、ヨブは富への欲望により罪を犯したに違いないと断定したのです。

これでは、ヨブの真の友にはなれません。むしろ、いたずらに、ヨブを裁くだけのものとなっています。ですから、ツォファルも他の友達とともに、主の裁きを受けることになるのです(427節~9節)。

主を賛美します。私たちを兄弟姉妹を裁こうとさせる誘惑からお守りください。

清宣教師