もう一度、これまでの雅歌のストーリーをまとめてみますと、以下のようになります。
1章2節―3章5節までは、婚約時代。
4章は、婚礼の日々に、花婿が花嫁に対して歌ったものです。
(花婿)4章1節―15節。(花婿)4章16節。床入り。
5章2節以降、6章までが、結婚生活入門。
5章2節―8節。愛の行き違い。5章9節。再び募る花嫁の思い。5章10節―16節。花嫁が花婿を讃えて歌っています。
6章1節は、コーラス隊。エルサレムの娘たちの第2の質問。
(花嫁)6章2節―3節。女は夫の行く先を知らないが、エルサレムの娘たちの前では「私のために首飾りを作るために」百合の花を集めているのだという。
(花婿)6章4節―10節。離れて愛する者を思う。夫は、暫くの間、妻から離れてみて、彼女のことを思い浮かべている。仕事に没頭しようとしたが、思い浮かべるのは妻のことばかりである。
(花嫁)6章11節―12節。妻の本心。夫に会えない妻は婚約時代の思い出の場所(くるみの庭など)をひとりで訪ねるが、味気ない。心の奥底では、二人の出会いを待ち望んでいる。
(コーラス隊)6章13節。エルサレムの娘たちは、彼女の帰るように勧める。
きょうの7章は、夫婦関係のもつれは、5章から6章で描写されているように、いつでも起こりうるものです。今日の7章では、そのもつれを克服する夫婦の円熟した姿が描かれています。
(花婿)7章1節―9節。夫が再び、妻のからだをめでる。夫の視線が妻のからだの足から始まっている(1節)。そして、「もも」、「ほぞ(へそ)」、「おなか」(2節)、さらに、「乳房」、「首」、「花」、「頭」(3節~5節)へと焦点をあわせて、妻のからだの美しさをたたえています。そして、6節―9節で、夫は、妻に対して「あなたは慰めに満ちた愛です」と、妻を求めて宣言しています。
(花嫁)7章10節―13節。妻もまた、自分が夫のものであると強く感じています。彼女は野に出かけようとする夫を自分の方から誘う(11節)。妻の方から夫との交わりを求めています(12節、13節)。・・・
それではまた。
清宣教師