この章はイザヤ書63章7節から始まった部分の結論であると同時に、イザヤ書全体の結論となっていると言われています。
主はイスラエルに対して厳しい裁きを宣告されましたが、終末の時代には、イスラエルも豊かな祝福にあずかることが約束されました。
この66章でも、さばきと祝福が、縄を結うように交互に語られています。
1節―4節においては、イスラエルの民は、神殿や祈りや犠牲を重んじて、形式的な礼拝に陥っていたのに対して、主はご自分は天を王座として、地を足台とする者であって、神殿がなければ住まいが無くなって困るような存在ではないことを強調しています。一方で、ご自分が望んでいるものとは、「へりくだって心砕かれ、わたしのことばにおののく者」であると宣言されました。形式的な礼拝を重んじる者たちは、表面では神を敬うような行いをしているが、実生活では神のみこころに反することばかりしている。だから、彼らが祈ったとしても答えないと宣言されました。
5節―9節においては、真の神の民が、シオンによって生み出されること、きわめて短い期間で、国とか、民とか言われるほどに多数の者が神の民として産みだされることを預言しています。使徒パウロが「こうして、イスラエルはみな救われる」(ローマ人への手紙、11章26節)と言っていることです。
10節―17節においては、全世界の救いの担い手として選ばれたイスラエルの民であったが、はなはだしく頑なな不信仰のゆえに、長い間、神の救いの恵みから遠ざかっていたが、終末の時代に、大挙して贖い主を信じるという預言です。
18節ー24節においては、主のわざと栄光がすべての国々に現われると繰り返し、預言しています。19節の「しるし」とはイエス・キリストのことであると思われます。イエス・キリストの福音を信じたイスラエル人から、世界の果てにまで(19節)福音が伝えられる。イスラエルの民は、主の契約に預かりながら、不忠実であったため、神の怒りを引き起こす者となってしまいましたが、主はその契約を忘れないで、終末には彼らを救い出して祝福されるのです(22節)。イスラエルも異邦人もみな、ひとつの民となって真の主を礼拝するためにエルサレムに集合するのです。しかし、一方では、罪を犯し、悔い改めない者たちは必ず滅びるとの宣告がなされています。
終末の預言については、なかなか具体的には分らない部分が多いですが、大筋で理解できると思います。イザヤ書は、聖書全体の66巻に例えられています。最後の66章は、黙示録22章に相当すると言われてみると、神様の御計画の全体像が、このイザヤ書ですでに示されていたのだという感動が湧いてきます。
イザヤ書を終えました。主に感謝します。
清宣教師
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