お休みをいただきありがとうございました。ホテルには、何処でも、入り口の脇にアンパンマンの大きなぬいぐるみがありました。アンパンマンの影響がこれほど大きいとは想像できませんでした。アンパンマンの作者は「やなせたかし」さんですが、アンパンマンの絵本を描いたのは54歳の時、そして、アンパンマンがブレイクしたのが60歳を超えてからのことでした。長~い絶望のトンネルの中にいたのです。そんなある日のこと、夜も更けて家の中はし~んとして静まり返っていました。やなせさんは、仕事机の側にあった懐中電灯を冷えた手にあててみました。すると、血の色がビックリするほど赤く透けてみえたのです。こんなにも気持ちが萎えているのに、体にはこんなにも真っ赤な血が熱く流れている。そのことに心を動かされて、やなせさんは夜更けの部屋で涙ぐみそうになりました。「人生はね。一寸先は光だよ。いいね。途中でやめちゃったら終わりだよ。」マンガ家の大先輩「杉浦幸雄」が「やなせたかし」に声をかけてくれたのも、ちょうど、この頃でした。絶望の中でも、神様の導きですね、いのちに感動し、先輩のことばに励まされて、絵本を描くことを続け、ついに、アンパンマンが世に拡がることになりました。はじめは、幼稚園や字が読めない3歳児の間で、拡がって行ったのです。
さて、きょうのエレミヤ書19章ですが、1節―13節は、主は、エレミヤに対して、土の焼き物のびんを買って、長老や年長の祭司たちを連れて、エルサレムの南西にあるベンヒノムの谷に行くように命じました。そこで、長老や祭司たちの前で、エレミヤは高価なびんを砕いて、主のさばきが徹底してなされることを宣言しました。ここはバアル礼拝のために、自分のこどもたちを全焼のいけにえとして捧げるような極悪非道なことがなされた場所でした。主は、ここは虐殺の谷と呼ばれるようになることを宣言しました。また、エルサレム(8節のこの町)は敵に包囲され、激しい食糧難のため、自分の子たちの肉をも食べるような悲惨な状態になることを預言しました。その裁きの理由は、エルサレムの住民や南ユダの王家のものたちが、こぞって天の万象や偶像を礼拝して、それを止めることをしなかったからです(13節)。
それからエレミヤは、エルサレムの神殿に戻り、南ユダの町々が偶像礼拝に陥り、しかも、主の預言者の声に耳を傾けず、悔い改めをしないので、その不従順のゆえに主の裁きをうけることを預言しました(14節、15節)。
先の18章21節―23節では、エレミヤは自分に敵対する者の上に、神の容赦のない復讐がなされることを願い求めています。ふつうは、執り成しの祈りをするのですが、でも徹底的な復讐を求めるほど、エレミヤに対する組織的な大規模な陰謀がなされていたのです。権力者たちがあらゆる策略を用いて、正義をなし崩しにする敵に対して、エレミヤは耐えられなかったようです。この19章14節―15節では、まさに、そのエルサレムの神殿で、エルサレムと神殿の滅亡を預言するのですから、いのちをかけた働きでした。明日の20章では、エレミヤが足かせに繋がれることになります。
きょうの個所は、私たちクリスチャンもまた、日本の社会に対して、黙しているのではなく、勇気をもって語るべきことを教えているように思えます。主なる神様、私たちが聖書の真理に堅く立って、世に対して、語っていく勇気を与えて下さい。
清宣教師