今日の31章の預言は、第11年3月1日に与えられた預言です。そうすると、この預言はエルサレム陥落の2か月前に与えられた預言ということになります。エジプトは、天にも届く美しい杉の大木に例えられています。その大木が切り倒されたという詩の形式で預言されています。3節に「見よ。アッシリヤはレバノンの杉」と記されていますが、これは、エジプトを指しています。高ぶりによって黄泉に落とされたアッシリヤのたとえがエジプトにも当てはまるというのです。杉の木は、根を水の豊かな地に下ろしていたので雲に届くまでの巨大な木となりました。「その小枝には、あらゆる種類の鳥が巣を作り、その木陰にはあらゆる国々の人々が宿り」(6節)と記されています。今週の堅先生の礼拝メッセージに出てきた「からしだね」の例えの中でも説明されましたね。エジプトは豊かな国となり、軍事的にも経済的にもあらゆる面で大帝国となり、周囲の国々もその傘下に入ったことを象徴しています。ところがその杉の木が、雲にまで達した時に高ぶりました。そこで主は、諸国の民の中で最も横暴な民にその木を切り倒させます。これは紀元前586年のバビロンのネブカデレザル王のエジプト遠征によって荒れ果てることを預言するものでした。9節の[エデンのすべての木々]とは、神が創造された諸国民を意味しています。また、「レバノンの選り抜きの良い木、すべて水に潤う木」とは、先に滅びたアッシリア大帝国を意味しています。
ここではエジプト大帝国やアッシリヤ大帝国が、大木に例えられていますが、イエス様は、ご自分が建てられるキリストの王国である、神の国について、、最初は、種の中でも、最も小さい「からしだね」のようであるが、地に蒔かれると、どんな野菜よりも大きく成長して大きな枝を張り、その陰に鳥が巣を作るほどになると言われました。そして、驕り高ぶって切り倒された木とは違って、永遠に続く王国であると主は約束されました。私たちはこの御国を相続するのです。
清宣教師