きょうの11章は、日本の教会では、「棕櫚(しゅろ)主日」(英語ではパーム・サンデー)と呼ばれている日の出来事です。イエス様は二人の弟子を使いにだされました。そして言われました。「向こうの村に行きなさい。村にはいるとすぐ、まだ誰も乗ったことのない、ロバの子がつないであるのに気が付くでしょう。それをほどいて、引いてきなさい。もし、『なぜそんなことをするのか』という人があったら『主がお入用なのです。すぐに、またここに送り返されます』と言いなさい」。使いに出た弟子たちが見ると、そのとおりに、ロバの子が繋いであるのを見ました。そこで、綱をほどいていると、そこに立っている人たちが「ロバの子をほどいたりして、どうするのですか?」と尋ねてきました。そこで、弟子はイエス様から教えられたように、「主がお入用なのです。・・」と答えると、彼らは許してくれました。そこで、そのロバの子をイエス様のもとに引いていき、自分たちの上着をその上に掛けました。イエス様はそのロバの子の背に乗られました。こうして、イエス様が、預言の通りに、ロバに乗ってエルサレムに入城されると、大勢の人たちが、イエス様の前に、棕櫚の葉を敷き詰め、上着を脱いで道に敷いて、「ダビデの子にホサナ」といい、歓呼の声でイエス様を迎えました。エルサレムの人たちがイエス様をまるで王様を迎えるように歓迎したのです。この箇所が示していることは、①預言は必ず成就するということ、そして、②神はあらかじめ、ご自分の計画のためにすべてを備えておられるということ、そして、③弟子たちはイエス様を信頼して、命じられた通りに行ったことです。「主がお入用なのです」というみことばは、この後の時代にあって、多くのクリスチャンの心に語りかけてきました。そして、その召しに応じて、多くの人が献身しました。
さて、そののち、イエス様は、葉の茂ったイチジクの木をみました。まだイチジクのなる季節ではなかったのですが、そのイチジクの木は、葉が良く茂り、いかにも、実をつけているような外見をしていたのです。それで、実がなっていると期待したのですが、実際にはひとつも実がありませんでした。それで、イエス様は、そのイチジクの木に向かって「今後、いつまでも、だれもお前の実を食べることのないように」と宣言されました。そして、そのイチジクの木は、翌日になると根元から枯れていました。じつは、このイチジクの木は、エルサレム(あるいは神の民)を象徴するものでした。というのは、エルサレムの人たちは、11章で見てきたように、イエス様を歓呼して、王様を迎えるようにして歓迎しました。しかし、数日のちには、15章に記してあるように、ローマ総督ピラトの前で、イエス様を十字架に付けろ、と言って狂い叫ぶ人たちでした。エルサレムの宮はとても荘厳で、巡礼者も大勢おりました。いかにも、主を敬う民のように見えました。エルサレムは神の都として、豊かな実をつけているかのような外観をしていました。しかし、その中身は、宮の中で商売をしているものたちがおり、イエス様の目からは、「『わたしの家は、すべての民の祈りの家と呼ばれる』と書いてあるではありませんか。それなのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしたのです」と言わなければならないほど、世俗化していたのです。祭司も、パリサイ人も、律法学者もみな、世俗化していたのです。外見上は、主を敬うような見事な姿をしていたのですが、それは偽善者の姿だったのです。それを象徴するものとして、葉だけが茂っているイチジクの木を、主は裁かれたのです。どんなに立派な教会堂であっても、荘厳なパイプオルガンの音色が響く教会であっても、どんなに外見が良くても、主の目には、良しとはされないのです。主は、ひとりひとりが、隠れたところの自分自身の生活の中で、祈り、賛美し、主と交わるという豊かな実をつけているかどうかをご覧になるのです。そして、実がなければ、枯れてしまうのです。ひとりひとりがイエス様に繋がり、霊の実を豊かに結ぶことが期待されています。そのために、主は御霊を遣わし、私たちのうちに内住してくださっているのです。
清宣教師
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