今朝は、激しく続く、横揺れに驚きました。即座に主イエスの御名による「地震よ。静まれ」の宣言と共に、福島第1原発の無事、地震や津波による被害が最小限に抑えられるように、主に祈りました。創造の主に祈ることができる幸いを感謝いたします。
さて、きょうはローマ人への手紙10章ですが、前に述べましたが、9章から11章までの3章は、「福音とイスラエル」がテーマとなっています。パウロは「兄弟たち」ということばで、親しみを込めて同国人のユダヤ人が救われることを切に願って筆をとっています。ユダヤ人が熱心であることを認めています。しかし、それが知識に基づかない熱心であることに気付いてもらいたいと願っています。ユダヤ人は、本当の義を知らないので、必死になって、自分の義を立てようとしています。確かにモーセの律法には、律法を守る人は、その義によって生きるとかいてありますから、ユダヤ人が律法を守り必死になって自分の行いによる義を立てることを目指してきました。しかし、すでに示したように、律法の行いを完全に守ることのできるひとは、ひとりもいないのです。一方で、神の御子の十字架の贖いのわざによって、信仰による義がすでに打ち立てられ、救いの道は完成したのです。ですから、律法によって義を行うとするなら、まだ救いの道は完成していないということを表すものであって、かえって、キリストを天から引き下ろすことになるのです。すでに、「みことばはあなたの近くにあり、あなたの口にあり、あなたの心にあるのです」。ですから、すでに語られている福音を、心で信じて、口で告白するなら救われるのです。ユダヤ人も、ギリシャ人もみな、なんの区別もなく、キリストの御名を呼び求めることにより、救われるのです。
ところで、ユダヤ人も、ギリシャ人も、すべての異邦人にとって、どのようにしたら信仰に導かれるのでしょうか? それは宣べ伝えられて初めて信じることができるのです。ですから、福音を宣べ伝える人が必要です。信仰は聞くことから始まるからです。そして、その信仰は、キリストについてのみことばから来るのです。それではユダヤ人たちは、聞こえなかったのでしょうか? いいえ、詩篇19篇4節に記されている通り、「その声は全地に響き渡り、そのことばは地の果てまで届いた」のです、とパウロは力説します。ローマ人への手紙1章8節の後半で「あなたがたの信仰が全世界に言い伝えられているからです。」とすでに述べていますが、そのことからも、パウロが、当時の世界の地の果てまで伝道することに熱心であったことが分ります。パウロにとっては、福音は地の果てまで届いたのです。ローマ人への手紙10章19節では、申命記32章21節のことばを取り上げて、「愚かな国民」といわれていた異邦人たちが、続々と回心し、キリストへの信仰による義を受け取っていることを預言するものであり、実際、パウロの宣教によって異邦人が続々と回心するのを見て、ユダヤ人は激しく怒りました。ローマ人への手紙10章20節では、イザヤ書65章1節の預言を引用しています。イザヤは、「わたし(主なる神)を捜さなかった者、つまり、異邦人によって見出され、神も異邦人にご自身を表した」と預言しており、それが、いま、この使徒時代に成就しているというのです。しかし、一方で、ローマ人への手紙10章21節で、パウロは、神はイスラエルを見捨てたのではなく、不従順で反抗するイスラエルの民に対して、いまもなお、救いの手を差し伸べ続けている、と主張しています。そして、これは11章1節の「神はご自分の民を退けてしまわれたのですか。絶対にそんなことはありません」という文章に続きます。
福島第2原発の3号機の燃料プールの冷却機能が一時停止したようですが、さいわい、大きな事故には進展しなかったので、感謝でした。2011年の原発事故の前にも、何回か事故を予表するような前兆があり、原発事故を人災であると指摘する識者もいます。今回も、これ以上、原発の利用を続けることへの警告としての意味があるように思えてなりません。日本のすべての原発を廃炉として、次世代にこれ以上、危険な放射性廃棄物の膨大な負債をまわすことをやめたいと思います。また、青森の六ヶ所村の核燃サイクルの施設も廃止されるように祈り続けましょう。
清宣教師
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