主が皆様の経済的な必要を豊かに満たしてくださいますように、お祈りいたします。
きょうからコリント人への手紙に入ります。前回のローマの教会宛ての手紙では、パウロとしては、自分自身が直接的に教会の開拓伝道に関わったことはなかったので、一般的な内容を記した手紙となっておりました。一方、今回のコリントの教会の場合は、自分自身が直接的に、開拓伝道の時からかかわってきた教会であり、しかも、そのコリントの教会で牧会上の混乱があると知った上での手紙ですから、ローマ人への手紙の場合とは異なり、具体的な牧会上の問題にふれており、忠告や戒めをふくむ内容となっております。
コリントと言えば、パウロの第2回伝道のときに開拓した教会でした。コリントの町は、現在のギリシャ、当時のアカヤ州の州都で、ローマ帝国の地方都市としては、アジア州のエペソと並んで最も繁栄した都市でした。一方、コリントには、ギリシャ神話の愛と美の女神、アフロディトの神殿があり、数千人の巫女と称する神殿娼婦が活躍していたことが知られています。ですから、コリントの町は、道徳的にも、風俗的にも退廃した町でした。このような環境にある教会へあてた手紙であることを覚えて読む必要があります。パウロは、第2回伝道旅行の折、約1年半、腰を据えて伝道して、コリント教会の基礎を据えました。その後、エペソで3年近く、伝道しておりました。そこで、コリント教会についての混乱を耳にしました。また、コリントの教会からの質問状も届きました。このエペソ滞在時(紀元55年か、56年頃)に、コリント人への手紙を書いたものと言われています。そういうわけで、手紙の内容としては、具体的な牧会上の問題について、パウロパウロ自身の見解を包み隠さず、率直に記したものとなっています。
1節~3節は、あいさつ文です。4節~9節は、感謝をのべています。1節~9節の個所で、特筆されることは、問題が多い教会であったにもかかわらず、「神の教会」、「聖徒として召された方」、「キリストについてのあかしが、あなたがたの中で確かになった」とか、「どんな賜物にも欠けるところがなく」などと述べています。こうして、まず、良いところを認めて、本文に入っています。
10節~17節は、教会内の分派について述べています。パウロ派、アポロ派、ケパ(ペテロ)派、キリスト派などでした。それぞれ、自分たちの考えで、教会内にグループを作りだしているのでした。そこで、パウロは述べています。「私は、私たちの主イエス・キリストの御名によって、あなたがたにお願いします。どうか、みなが一致して、仲間割れすることなく、同じ心、同じ判断を完全に保ってください」。
18節~2章5節は、十字架のことばについて述べています。「十字架のことばは、滅びに至る人々には愚かであっても、救いを受ける私たちには、神の力です。」(18節)。
「滅びに致る人々には愚かであって」ということばがありますが、注解書には、こんな実例が記されていました。創価学会の幹部の人が「クリスチャンの信じるキリストは、全く、だらしがない」と言って、両腕を左右に広げ、はりつけの恰好をしながら「キリストが十字架にはりつけにされて叫ぶあのぶざまな恰好といったら・・・」と嘲笑した。また、別な会員は、「キリスト教は科学の常識から考えてもまことにバカらしい。処女降誕とか、復活とか。どだい無理な話ですよ。たとい信じたとしても、・・・こういう宗教は自然科学とまったく相反していて、低級な宗教ですよ。」、また別の会員は、「聖書のいうキリストの処女降誕も十字架の死も復活も、どれひとつとってもみなバカらしい」などなどでした。そこで、このクリスチャンは、彼らに言いました。「みなさんが聖書をバカらしいという前に、聖書みずからがすでに『十字架のことばは、滅びに致る人々には愚かである』と言っています」。
キリストの十字架のことばは、この世の知者にとっては愚かなものでしかないのです。21節には次のように記されています。「事実、この世が自分の知恵によって神を知ることがないのは、神の知恵によるのです。」。「神は、知恵ある者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、・・・」(27節)とあるように、あえて、神は愚かな者、無に等しいものを、ご自分の子供として、選ばれたのです。
主をほめたたえます。私たちが、十字架と復活を信じることができたのは、この世の知恵によるのではなく、聖霊様の知恵によったのです。
清宣教師
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