「始めに神が天と地を創造された。」(創世記1章1節)ということばで、聖書全体が始まっています。万物は創造主のご計画により、秩序正しく創造されました。そして、創造の冠として、神の似姿に、アダムとエバが創造されました。神のご計画は、アダムとエバをもとに、この地球上に神の家族が満ちることでした。しかし、サタンの巧妙な策略により、アダムとエバが反逆した結果、神のみこころとは正反対に、サタンの思惑通りに、全人類は罪と死とサタンの支配のもとにおかれることになりました。しかし、主の憐みと恵みより、世界の始まる前から、御子による救済の計画が立てられていました(エペソ人への手紙1章4節)。その救済の計画は、私たちに適用されたのです。昨日、お薦めしましたが、「あなたがた」あるいは「私たち」ということばを、あなたの名前で置き換えて読んでください。1章の神の約束、神のご計画は、あなたのためでした。
さて、人類の歴史を遡(さかのぼ)ると、アダムの次に、ノアが選ばれました。そのとき、全地球的な大洪水を通してすべての反逆者は滅び、ノアとその家族から全人類が広がり、全地は神の家族で満ちるはずでした。しかし、ノアとその子孫もまた、失敗してしまいました。そして、次に、アブラハムが選ばれました。そのときは、もはや、ノアの大洪水の時のような全地球的な裁き(滅び)はありませんでした。アブラハムとその子孫(イスラエル)の証しを通して、神の家族が全地に満ちることでした。しかし、イスラエルは失敗してしまいました。もちろん、何度も何度も、父なる神は、ご自分のしもべである預言者を通して、神に立ち返るように語られましたが、人類は立ち返ることをしませんでした。
そして、遂に、父なる神はご自分のひとり子であるイエス・キリストを、この地にお遣わしになりました。罪のない、聖なる神の御子が、十字架に架けられて、人類の罪の贖いをする以外に方法はなかったのです。ただひとりの神の御子だけが、すべての時代のすべての地域の人たち、つまり、全人類の罪を背負うことが出来ました。しかも、ご自分の身に全人類の罪を背負われるだけでなく、逆に、ご自分の完全な義を全人類に与える計画でした。そして、神の御子は、十字架に付けられたのち、死の力を打ち破り、復活されて、天に戻られました。そこから、御子の御霊である聖霊を遣わされたのです。こうして、イエスを信じるひとりひとりが、御霊を受けて義とされ、確実に御国を受け継ぐ者とされました。こうして、神の御子イエスを通して、全世界に、神の家族が満ちることになりました。それが、教会の本質です。父なる神は、この神の家族である教会が、サタンの支配を打ち破り、全地を治めることができるように、教会にキリストをお与えになりました(1章17節~23節)。この2章も、ぜひ、「あなたがた」あるいは「私たち」ということばを、皆さんの名前に置き換えて読んでください。神のご計画が明確に理解できると思います。私たちは、罪過の中に死んでいた者です。ただ、神の恵みにより救われた者です。そして、キリスト・イエスは、私たちをキリストと共によみがえらせ、天の所に座らせてくださったのです(2章6節)。あなたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、今は聖徒たちと同じ国民であり、神の家族なのです(2章19節)。ご自分の名前をいれて、じっくり、神のご計画と約束と祝福を味わって下さい。
清宣教師