2章から3章にかけて、7つの教会に対するメッセージが記されています。
これらの7つの教会へのメッセージの解釈については、大きく分けて、5つくらいあります。1.過去主義:1世紀当時の状況を表している。2.歴史主義:黙示録全体をこの2千年間に起こったものとして解釈する。3.未来主義:7つの教会を2千年の教会歴史の特徴で区分する。4.精神主義:すべての時代のクリスチャンを励ます目的でしるされている。5.再臨主義:後半の4つの教会には、再臨の約束が記されているので、エペソからペルガモまでは歴史の流れ、テアテラからラオデキヤまでを終末を構成する特徴として解釈する。
ここでは、3.未来主義:2千年間に起こる教会時代を表しているという立場で見ることにします。第1のエペソ教会は、紀元100年ごろまでの準使徒時代、第2のスミルナ教会は、その後の迫害時代(紀元100年~313年まで)。第3のペルガモ教会は、コンスタンティヌス皇帝の即位以後、教会がこの世の政権と妥協した時代(紀元313年~590年ごろ)。第4のテアテラ教会は、ローマカトリックの腐敗時代(紀元590年~1500年ごろ)。第5のサルデス教会は、宗教改革時代(紀元1500年~1750年ごろ)。第6のフィラデルフィア教会は、世界宣教時代(1750年以後)。第7のラオデキヤ教会は、現時代より主の再臨まで。
それぞれの教会宛ての書簡は、7つの部分からなっています。①宛先、②発信者である主イエスの御姿。③その知り抜いておられる真相。④その美点の指摘と賞賛。⑤けん責と警告。⑥聞けという命令。⑦勝利を得た者への約束。
まず、エペソの教会への書簡です(1節~7節)。主イエスは、7つの金の燭台の間を歩く方として、つまり、教会の真相を知り、ご自分の教会としての全権を握り、見守っておられるお方であることを示しています。「わたしは、あなたの行いをあなたの労苦と忍耐とを知っている」と語られ、賞賛のことばを述べておられます。しかし、そのあと、「あなたは初めの愛から離れてしまった」と言われ、どこから落ちたかを思いだし、悔い改めるように勧めています。そうでないと、「あなたの燭台をその置かれた場所から取り外してしまおう」と警告されています。エペソの教会は、かつて使徒ヨハネが牧会していた教会であり、1世紀の後半、とくにエルサレムの陥落(紀元70年)以降、小アジアで、最も大きく成長した教会でした。しかし、現在は、エペソの町は廃墟に帰しています。初めの愛を失った教会の象徴とも思われます。
第2の教会、スミルナ教会への書簡です。エペソとは違って、スミルナは今日でも繁盛しています。スミルナとは「没薬」を意味することばです。ローマの歴代の皇帝は教会の絶滅をはかって、徹底的に迫害しました。しかし、迫害されても、教会はその信仰を強められていきました。7つの教会の中で、スミルナの教会だけは、譴責のことばを受けていません。スミルナの教会の監督であったポリュカルポスは、異邦人とユダヤ人に迫害され、生きながら焼き殺されました。薪を運んだのはユダヤ人であったといわれます。10日間の苦しみとは、ディオクレティヌス帝のときの激しい10年間の迫害を表していると考えられています。迫害の中で信仰を守り続ける人たちに対して、「勝利を得る者は、決して第2の死によってそこなわれることはない」という主の約束のことばが述べられています。
第3の教会、ペルガモの教会ですが、ペルガモは、この世の政権と宗教と知識の中心地のひとつでした。時代的にはコンスタンティヌス皇帝が即位して、キリスト教を国教として定めて、宗教と政治が混同し、ローマ教皇が出現するに至りました。キリスト教が内部から純粋性を失い、世的になっていった時代です。ペルガモとは、「範囲を超えた結婚」つまり、「姦淫」を意味すると言われます。その腐敗した教会に対して、主イエス様は「鋭い、両刃の剣」もって語っておられます。「白い石」とは、選挙のときに、白い石に自分の名前を書いて一票を投じたようです。そのように、主はペルガモのクリスチャンに対して、だれも知らない新しい名前を書いて、天国の通行証として与えられるのです。
第4の教会、テアテラの教会です。時代的にいえば、6世紀以降、教皇権が確立した時代です。本来、教会はキリストの花嫁であり、キリストに従うべき存在ですが、かしらであるキリストを押しのけて、教皇(教会)が圧政を施し、専横を働いた時代に当てはまります。主は「燃える炎のような目を持ち、その足は光り輝くしんちゅうのような、神の子」として描かれています。イゼベルは、悪王アハブの妻です。夫を唆して、イスラエルの民にバアル礼拝を強制した人物です。このような邪悪なものに加担しない者もおり、それらの勝利者に対して、主イエスは、「諸国の民を支配する権威を与えよう」と約束しています。
清宣教師
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