17章と18章に入ると、今までの流れとは違って、ここでは、大患難時代のまとめをしています。17章は大患難時代の前半、18章は大患難時代の後半をまとめています。17章は、宗教的なバビロンへの裁きです。大水(1節)とは、宗教界をあらわしています。宗教界を統一した人物が大淫婦と呼ばれています。大淫婦という表現は、聖い光り輝く花嫁である教会との対比です。3節の緋色の獣に乗った女の描写は、13章1節の海からの獣と同じ人物です。大水の上に座っている、反キリストの上に乗っていることを表していますが、実際は、支配しているのではなく、担ぎ上げられているのです。この淫婦は、「この世」、「ローマ・カトリック教会」、「堕落した教会」など、いくつかの解釈に別れます。聖徒たちが携挙されたあとに残っている背教の教会です。外観はキリスト教である世界統一宗教です。そして、底知れぬところから上ってくる獣が登場します(7節、8節)。9節~10節で、5人の王とは、アッシリヤ帝国、エジプト帝国、バビロン帝国、ペルシャ帝国、ギリシャ帝国のことです。6番目がローマ帝国です。そして、再興ローマ帝国です。11節、再興ローマから出現する反キリストです。統一宗教による世界統一国家です。12節、10本の角とは、十か国の共同体です。13節、この者どもは、子羊(主イエス)と戦う。しかし、王の王、主の主であるイエスが勝利します。16節、十本の角(政治的な王)と獣(反キリスト、政治的指導者)は、その淫婦を裸にする。つまり、もはや宗教的な偽預言者は不必要となり、滅ぼす。政治的な反キリストは、宗教を利用していたに過ぎない。7人の王は、ローマを指し、バチカンを指している。現在のローマ・カトリックは、二極化している。一方は、十字架、聖書、宗教的な改革を支持している。他方は、すべての宗教の統一を目指している。例えば、バチカンのローマ法王は、日本の創価学会の会長と会見したり、阿含宗の会長と会見したりしている。統一世界宗教の兆しはある。17章では、宗教都市、再興ローマの滅亡、そして、18章では、政治的、世界帝国文明の象徴としてのバビロンの滅亡が取り上げられている。
念のため、繰り返しますが、これらの個所の解釈については見解が分かれています。それらの中のひとつを参考までに紹介していることを忘れないでください。
ただ、明確なのは、神様の御計画は必ずなること、キリストは再臨されること、そして、世界は完全な世界に回復されることです。
清宣教師