きょうの27章を読まれた方は、連続ドラマのように、次の28章まで読みたくなって、目を通されたのではないでしょうか?
さて、イサクも年を取りました。視力が衰えてよく見えなくなってきました。白内障か、緑内障だったのでしょう。イサクとリべカはともに穏やかな性格の人で、家庭内も平和であったようですが、今日の聖書個所、27章の出来事を境に、悲劇が訪れます。そして、そこには、やはり、原因はあったのです。振り返りますと、イサクとリべカの二人は、まさに神様の導きの中で結婚へと導かれました。その結婚までの導きの証しが創世記24章に非常に詳しく記されています。これほど長い証しを載せているのは聖書の中で珍しいことです。それだけ、この結婚は神様の御手のみわざでした。しかし、その後、二人の間に子供は与えられませんでした。そこで、夫のイサクが祈り続けました。20年間、祈り続けました(25章21節参照)。その結果、2倍の祝福?双子が与えられました(25章24節参照)。長男がエサウ、次男がヤコブでした。しかし、兄弟の間には確執が生れました。弟が兄に対して、ライバル意識をもったようです(25章29節~34節)。その遠因となったのは、おそらく、父親と母親の偏愛にあったようです(25章28節参照)。父親のイサクは、長男のエサウを愛していました。このことが次男ヤコブが兄のエサウに対してライバル意識を持たせることになったのではないでしょうか。一方で、母親のリべカは、エサウよりも次男のヤコブを愛していました。それで、きょうの27章のような出来事を惹き起こしたようです。
さて、イサクが年をとって、自分の最期が近いことを意識してきたのでしょう。自分の相続を、長男のエサウに与えようと考えたようです。父親の祝福は、今で言えば、遺言状のようなもので絶対的な効力がありました。父親のイサクが長男のエサウに祝福を与えようとしたとき、妻のリべカに、そのことを隠して行動しました。しかし、このことは妻のリべカの知るところとなりました。そして、リべカはリべカで夫のイサクに隠して、次男のヤコブを呼んで、父親を騙して、相続の祝福を受け取るように仕向けました。
振り返ってみると、主のみこころは、リべカが双子を身籠った時、主がすでにリべカに語られていました(25章23節参照)。それは長男のエサウは次男のヤコブに仕える者となるという宣告でした。リべカは、その神のみこころを実行するために行動したのかも知れません。しかし、いずれにせよ、神に信頼することをしないで、自分の策略で事を成就しようとしたことは、間違いでした。
母親のリべカの策略が功を奏して、次男のヤコブが父親を騙して、祝福(相続権)を受け取りました。しかし、このことは、当事者の間に、悲劇をもたらすことになりました。ガラテヤ書6章7節に記されています。「思い違いをしてはなりません。神は侮(あなど)られるような方ではありません。人は種を蒔けば、その刈取りもすることになります。」。母親のリべカは、長男エサウの復讐を恐れて、父親のイサクと相談して、リべカの実家にヤコブを逃れさせることになりました。そして、ほとぼりが冷めたころ、ヤコブを呼び戻そうと考えていたのですが、現実には、これがリべカとヤコブの最期の別れでした。母親のリべカは最愛の息子ヤコブと二度と会うことはなかったのです。一方、兄を騙したヤコブですが、やはり、神様からの報いを刈り取ることになります。そのことは、29章に記されています。ヤコブは、父親の眼が見えないことを利用して騙したように、自分もリべカの実家で、結婚の祝宴の夜、ヤコブの目が見えないことを利用されて、騙されることになります。しかも、そこでは姉が妹になりすましてヤコブを騙しました。ヤコブはエサウの祝福を奪いましたが、そこでは、結婚の祝福を奪われたのです。本当に、「神は侮(あなど)られるような方ではありません。」。神はすべてをご覧になり、その正当な報いを与えられます。人に隠れて行動しても、人を騙しても、神様は、その報いを必ず、返されます。
きょう、神様の御前で、誠実に行動しましょう。主が見ておられます。何か、不利益をこうむることがあっても、不正な手段でそれを取り戻そうという考えを捨てましょう。
清宣教師
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