祭司は民たちが神に奉献した聖なる捧げ物を聖別しなければならない立場にあります。民たちが捧げた聖なるものを、祭司自身が汚れたままで扱うなら、それは聖なるものを汚すことになるので、絶対にあってはならないことです。それで、祭司たちに対して、もろもろの汚れから自身を聖くたもつように注意を与えています。前にも述べましたが、祭司には特に厳しい聖潔が求められています(1節~6節)。ただし、汚れた者については、一般市民同様に、夕方までは汚れるが、日が暮れるなら、「彼はきよくなり、その後、聖なるものを食べることが出来る。それは彼の食物だからである」(7節)と記されています。祭司であっても、汚れることがあります。しかし、それは日が暮れるまでであって、日が暮れればきよくなり、聖なる食物にもあずかることが出来たのです。続いて、食べる資格のある者について、それぞれの状況に応じて、考えられるケースを列挙して、食べることが出来る場合と食べることが出来ない場合について具体的に示しています(10節~16節)。もし食べる資格のない者が、あやまって聖なるものを食べた場合は、食べたものに5分の1を足して、その聖なるものを祭司に渡すように命じています(14節)。
後半の17節~33節では、いけにえに関する規定が記されています。主が受け入れられるいけにえは、傷のないもの、身体に欠陥のないものでした。傷のあるものや身体に欠陥のあるものは受け入れられませんでした。ここで、ひとつ注意すべきことがあります。それは、捧げることができない理由に関して「汚れている」からとは書いていないことに注意する必要があります。ただ、「欠陥がある」ものという理由です。なぜなら、これらのいけにえは、キリストの贖いの完全性を示すためのものであり、その意味において、欠陥があってはならなかったからです。
人が罪を犯した時、人は自分を贖う動物の頭に手を置いて、自分が犯した罪を告白しました。その人の罪の身代わりに、罪を負うのがいけにえの動物です。祭司は、捧げる人を調べるのではなく、捧げられる動物を詳しく調べました。そして、傷がなく、欠陥がないことを確かめました。つまり、大事なのは、その人に代わって贖いをする動物が、いわば、完全無欠である事が条件でした。いけにえの動物が完全無欠であるなら、その人の罪の身代わりとして受け入れられたのです。これらのいけにえは、神の御子キリストをあらわすものでした。私たち人間は堕落して、傷だらけ、欠陥だらけのものです。しかし、神の御子は、聖なるお方で完全無欠のお方です。だからこそ、全人類の罪を贖うことがおできになるのです。そのことを、旧約時代のいけにえが表現したのです。欠陥がない、傷のない動物だけが、身代わりのいけにえとして受け入れられたのです。なお、いけにえとされる家畜について、それが生れたばかりのものであるなら、7日間は母親と一緒にしておき、8日目に捧げるように言われています。また、母親とその子を、同じ日にいけにえとして捧げてはならないと言われています。
最後に、「わたしの聖なる名を汚してはならない。むしろわたしはイスラエル人のうちで聖とされなければならない。わたしはあなたがたを聖別した主である。あなたがたの神となるために、あなたがたをエジプトの地から連れ出した者、わたしは、主である。」と、再度、繰り返しています。つまり、ひとつひとつの規定に縛られるのではなく、聖なる民とされた特別の恵みを思い起こして、みずから、進んで、これらの規定を行う者となるように望んでおられるのです。
きょう、私たちも、私たちのために、何一つ欠点も欠陥もない、完全無欠の聖なる神の御子が、私たちの身代わりとなられたことを覚えましょう。それ故に、私たちは救われたのです。その救いは完全です。主に感謝します。
清宣教師
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