きょうは、前半の1節~11節は、相続すべき男子がいない場合、娘に相続させる定めについて、述べられています。後半の12節~23節は、モーセの後継者としてヨシュアが任命されたことについて述べています。
さて、前半ですが、26章33節に「ツェロフハデには、息子がなく、娘だけであった。ツェロフハデの娘の名は、マフラ、ノア、ホグラ、ミルカ、ティルツァであった。」と記されていましたが、その5人の娘たちが登場します。父親のツェロフハデは、マナセの一族のものであり、「守護は恐れられる方に」という名前を持っていました。その娘たちのマフラは「病気」、ノアは「動き」、ホグラは「うずら」、ミルカは「女王」、ティルツァは「美しさ」という意味でした。5人の娘だけで、男子はひとりもおりませんでした。当時の取り決めでは、家督は男子が受け継ぐので、女子しかいない場合は、父の家の継承ができなくなります。それで、彼女たちは、モーセと祭司と族長たちと全会衆の前で、会見の天幕の入り口に立って、正式の手続きで、この問題を持ち出しました。家督を受け継ぐ男子がいない場合、たとい約束の地であるカナンに入ったとしても、父の家系とその相続分はイスラエルの間からなくなることになります。
そこで、モーセはこれを主の前に持ち出して、答えをいただきました。それは、「ツェロフハデの娘たちの言い分は正しい。あなたは必ず彼女たちに、その父の兄弟たちの間で、相続の所有地を与えなければならない。彼女たちにその父の相続地を渡せ。」というものでした。それだけでなく、この決まりは、普遍的な戒めであることを明らかにしました。「人が死に、その人に男の子がないときは、あなたがたはその相続地を娘に渡しなさい。もし娘もないときには、その相続地を彼の兄弟たちに与えなさい。もし兄弟たちもいないときには、その相続地を彼の父の兄弟たちに与えなさい。もしその父に兄弟がないときには、その相続地を彼の氏族の中で、彼に一番近い血縁の者に与え、それを受け継がせなさい。これを、主がモーセに命じられたとおり、イスラエル人のための定まったおきてとしなさい。」こうして、その家系が絶えることがないように、定められました。
後半の12節~23節ですが、主は、モーセに「アバリム山に登り、わたしがイスラエル人たちに与えた地を見よ」と命じられました。また、そこで、モーセは、すでに天に召されたアロンのように、天の御国の一員に加えられると言われました。その理由は、ツィンの荒野で、主の栄光を表さなかったためであることを、指摘しました。それに対して、モーセは、彼らに指導者を立てて下さるように、そして、主の会衆を飼う者のない羊のようにしないでください、と懇願しました。すると、主は、モーセに対して、ヌンの子ヨシュアに按手をするように命じました。つまり、モーセの後継者として、公けにバトンタッチするように命じられました。そして、モーセは主が命じられたとおりに行ないました。つまり、ヨシュアを祭司エルアザルと全会衆の前に立たせ、モーセは自分の手をヨシュアの上に置いて、正式にモーセの後継者として、任職しました。ヨシュアは、神の霊の宿っている人でした(18節)。
前半では、すでに定められた戒めがあったとしても、そこに矛盾を感じたり、不備を感じた時には、率直にその問題点を指導者と会衆の前に持ち出すことが勧められているように思います。そのとき、主は完全な解決を示してくださいます。5人の娘たちは、問題点を正しく指摘して、その結果、その恩恵を民たちが受けることになったのです。
後半では、指導者のバトンタッチは、あらかじめ、すでに立てられている指導者の按手をもって行われることが、理想的であることを示しているように思えます。ヨシュアの場合は、モーセとは異なり、荒野を一団となって進軍するイスラエルを指導するのではなく、やがて、約束の地に入り、それぞれの部族が、それぞれの割り当て地に分れてしまう、そのような状況の中でイスラエルを統一していく指導者として立てられました。とても難しく厳しい任務でした。
きょう、矛盾や不備を感じることがあったなら、祈りつつ、その問題を正式に、持ち出しましょう。そして、主からの解決が、自分だけではなく、同じ境遇にあるみなさんが受け取ることが出来ますように、祈りましょう。また、自分に委ねられている任務を、他のひとに委ねる時が来たならば、祝福をもって委ねることができるように、心の備えをしましょう。これまでの苦労は、主がご存知です。
主にあって、きょう、この日を感謝します。
清宣教師
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