11章は、昨日の10章の続きです。10章では、約束の地の南部における5人王たちの同盟軍との戦いと勝利の記録でした。今日の11章は、約束の地の北部における戦いの記録です。北部の地域を支配していた王たちは、やはり、危機感をもって、ハツォルの王ヤビンを中心として、マドンの王ヨバブ、シムロンの王、アクシャフの王、それに、北方の山地、キネレテの南のアラバ、低地、西方のドルの高地にいる王たちが同盟を組んで、イスラエルと戦うために、戦士たちを招集しました。その数は、なんと、「海辺の砂のように多く、馬や戦車も非常に多かった」(4節)と記されています。彼らは、「メロムの水」のあたりに、陣営を敷きました。「メロムの水」とはガリラヤ湖の北西15キロメートルのところにあります。主は、ヨシュアに語られました。「彼らを恐れてはならない。あすの今ごろ、わたしは彼らをことごとくイスラエルの前で、刺し殺された者とするからだ」。そこで、ヨシュアはまた、イスラエルの戦士たちを率いて、メロムの水を目指して行軍しました。まだ大丈夫と油断していた敵軍を急襲して、ヨシュアは大勝利をおさめました。ヨシュアの軍勢は、北は大シドン、西はミスレフォテ・マイム、東はミツパの谷まで、征服しました。そして、ヨシュアは主が命じた通りに、敵の分捕り物の馬の足の筋を切り、敵の戦車を火で焼きました。それは、人間は、目に見える軍備、つまり、馬や戦車に頼ってしまうからです。詩篇20篇7節には、次のように記されています。「ある者はいくさ車を誇り、ある者は馬を誇る。しかし、私たちは私たちの神、主の御名を誇ろう」。
主はあえて、私たちからお金や支援者を遠退けてしまわれる時があります。あまりにも、お金や支援者に頼ってしまう恐れがあるからです。主こそ、私たちの助けです。主に信頼します。どうぞ、主の御手を開いて下さり、私たちの必要をことごとく満たしてください。お願いします。
さて、ヨシュアとイスラエルの軍勢は、北部のすべての町々、すべての王たちを聖絶しました。原則、イスラエルの軍勢は、丘の上の町々は焼くことをしませんでした。こうして、10章と11章に記されているように、ヨシュアはこの地のすべて、すなわち山地、ネゲブの全地域、ゴシェンの全土、低地、アラバ、およびイスラエルの山地と低地を取り、セイルへ上って行くハラク山から、ヘルモン山のふもとのレバノンの谷にあるバアル・ガドまでを征服しました。ヨシュアは、その後も、ゲリラ戦のようにして抵抗する敵との戦いが続きました。しかし、遂に、「ヨシュアは、その地をことごとく取った。すべて主がモーセに告げたとおりであった。ヨシュアはこの地を、イスラエルの部族の割り当てにしたがって、相続地としてイスラエルに分け与えた。その地に戦争はやんだ。」(11章23節参照)と記されています。この間、約7年くらいの年月を要したものと思われます。こうして、6章から始まったカナン攻略の戦闘は終わりました(しかし、主から示されたすべての土地を獲得したわけではありませんでした。後に出てきますが、ある地域は、占領されずに残っていました。それについては、士師記1章に記されています)。ただし、ヨシュア記では、ここで一段落して、明日の12章で、これまでの土地の征服の戦果をまとめ、13~22章までは獲得したカナンの土地を12部族へ如何に分割したか、その詳細が記されています。
きょう、私たちの前にある占領すべき地があります。そのひとつは、私たちの人生の分野であり、日常の生活の分野です。「怒り、妬み、憎しみ、不平、利己的な思い、不信仰、思い煩いなど」私たちが勝利すべき領域があります。御霊に満たされて、きょう、勝利の生活を歩みましょう。
清宣教師