ところで、イスラエル人の中に、エフタの勝利を喜ばない人たちがいました。イスラエルは12部族から成り立っています。12部族が一致して、敵と戦う時に、強力な力を発揮するのです。一方、肉的なこころを持つなら、絶えず、互いに比較し、妬みあい、相手を引き摺り下ろすようなことを考えてしまうのです。ここでは、あのヨセフの血筋であるエフライム族が、自分たちこそイスラエルの盟主であるという自尊心があり、ここで問題を引き起こしてしまいます。のちのち、エフライム族の自尊心がイスラエルの未来を大きく揺るがすことになります。
ここでは、エフライム族が、エフタに、なぜ、自分たちの部族に呼びかけることをせずに、アモン人たちと戦ったのか、おれたちを無視した報いを思い知れ、とばかりに、エフタの家を焼き払ってしまう、と脅しました。そこで、エフタは、エフライム族の代表者に返答しました。「かつて、私と私の民とがアモン人と激しく争ったとき、私はあなたがたを呼び集めたが、あなたがたは私を彼らの手から救ってくれなかった。それで、私たちは自分たちのいのちをかけて、アモン人たちと戦う以外になかった。それで、主が勝利をあたえてくださったのだ。」それから、エフタは、ギルアデの人々をみな集めて、エフライムと戦いました。その結果、エフライム人は、敗北しました。その戦いの発端は、エフライムが、高慢にも、「ギルアデ人よ。あなたがたはエフライムとマナセのうちにいるエフライムの逃亡者だ。」と言ったからです。しかし、エフライム人は、逆に、敗北して、エフライムに面するヨルダン川の渡し場を渡って逃げ帰ろうとしたとき、エフライムの逃亡者が、「渡らせてくれ。」と言うとき、ギルアデの人々はその者に、「あなたはエフライム人か。」と尋ね、その者が「そうではない。」と答えると、その者に、「シボレテ』と言え。」と言い、その者が「スィボレテ」言って、正しく発音できないと、その者をつかまえて、ヨルダン川の渡し場で殺しました。そのとき、四万二千人のエフライム人がいのちを失いました。ある意味、自業自得の結果を刈り取ったのです。こうして、エフタはイスラエルを六年間、さばきました。ギルアデ人エフタは死んで、ギルアデの町に葬られた。
エフタが亡くなった後、第9番目の士師として、ベツレヘムの出のイブツァンが登場します。彼は7年間、イスラエルをさばきました。イブツァンは死んで、ベツレヘムに葬られました。その後、第10番目の士師として、ゼブルン人エロンが登場しました。彼は十年間、イスラエルをさばきました。ゼブルン人エロンは死んで、ゼブルンの地のアヤロンに葬られました。彼の死後、第11番目の士師として、ピルアトン人ヒレルの子アブドンが登場します。彼は、死んで、アマレク人の山地にあるエフライムの地のピルアトンに葬られました。
旧約聖書は、ひとつひとつの事柄について、解説をつけていませんが、ひとつひとつの事実を通して、私たちに教えています。きょうの個所では、エフライム人の自尊心が、妬みを惹き起こし、部族間の戦いとなり、イスラエルの民に大きな損害を与えてしまいました。皮肉にも、相手を「逃亡者」と言って嘲ったものが、自分たち自身が真の「逃亡者」となってしまったのです。これは、妬みが、大事件を惹き起こす恐れがある事を教えています。私たちの中にも、プライドや妬みがあります。これを抑制しないと、とんでもない、大事件を起こしてしまうことがあります。神の家族がひとつであるように、妬みやプライドや偽りが、忍び込まないように、防御の祈りをする必要が在ります。妬みやプライドを、キリストの十字架につけて下さり、完全に開放して下さい。私たちを聖なる者として下さい。
清宣教師
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