サムソンは、ナジル人として、特別に神に捧げられた人であるはずなのに、こともあろうに、無割礼のペリシテ人の娘と結婚したいと言い出したのです。両親は、当然、反対しました。しかし、サムソンは、両親の必死の忠告も、聞き入れませんでした。父に対して、「あの女を私にもらってください。あの女が私の気に入ったのですから」。と言い張りました。聖書は、両親は、「それが、主によることだとは知らなかった」と記しています。両親は、不承知でしたが、サムソンの強引な要求に対して、断りきれなくて、息子のサムソンの願いを聞き入れたようです。息子のサムソンと共に、ペリシテ人の娘の両親に会いに行くことにしました。その途中、一頭の若い獅子がほえたけりながら、サムソンに襲い掛かってきました。そのとき、主の霊が激しくサムソンの上に下りました。そして、まるで子やぎを引き裂くように、サムソンはいとも簡単に若い獅子を引き裂きました。その時、サムソンは自分のしたことを父にも母にも言いませんでした。
サムソンは下って行って、いよいよ、その娘をめとろうと心を決めました。そして、引き返して来たとき、あの獅子の死体を見ようと、わき道にはいって行くと、獅子のからだの中に、蜜蜂の群れと蜜があるのを発見しました。その甘い蜜を集めて、自分の両親にも与えました。サムソンの父が、娘のところに挨拶して、正式に結婚することが決まりました。そこで、サムソンは、祝宴を催しました。当時、若い男たちはそのようにするのが常だったのです。そこに、ペリシテ人の30人の客が参列しました。その祝宴の席で、サムソンは、来客になぞかけをしました。ペリシテ人の客たちは、サムソンのなぞかけの挑戦に食いつきました。サムソンは、彼らには絶対に分る筈がないと知っていたので、謎を解いた人には、「亜麻布の着物三十着と、晴れ着三十着」を与えると約束しました。さて、サムソンのなぞかけ、「食らうものから食べ物が出、強いものから甘い物が出た」という問いかけに対して、ペリシテ人たちは、いくら考えても、答を出すことが出来ませんでした。それで、彼らは、サムソンの妻に対して、なぞかけの答えをサムソンから聞きだすように脅迫しました。こうして、彼らは、サムソンに謎かけに対して、答えを出すことが出来ました。サムソンは、妻を脅迫して答えを得たペリシテ人に対して憤りました。そのとき、主の霊が激しくサムソンの上に下りました。それで、彼はペリシテ人たちの町、アシュケロンに下って行って、そこの住民30人を打ち殺し、彼らからはぎ取って、なぞを明かした者たちにその晴れ着を与えました。それから、彼は怒りを燃やして、自分の父の家へ帰りました。それで、サムソンの妻の両親は、サムソンが娘を嫌ったものと判断して、サムソンの妻を、彼につき添った客のひとりの妻として与えてしまいました。このことが、悲劇の引き金となりました。そのことは、明日の15章に記されています。
サムソンは、神に捧げられたナジル人でした。聖別された人でした。しかし、主の戒めで、決して結婚相手にしてはならない、ペリシテ人との結婚を強行しました。それに、死体に触れてはならないという戒めがあるのに、平気で、獅子の死体にふれています。両親に逆らうことも、主の戒めでは固く禁じられていました。サムソンは、外見はナジル人でしたが、内面はそうではありませんでした。両親の心は痛み、心の休むときはなかったと思われます。そういう意味では、いわゆる親不孝の息子でした。それでも、主は、サムソンをご自分の器として用いられたのです。この辺は、私たちの考えを遙かに超えています。軽々しく判断してはならないし、自分の基準で裁いたり、失望してはならないことを教えられます。主に委ねることが求められています。主の選びが明らかであるなら、私たちは主に委ねる以外にないと教えられます。たとい、私たちに理解できないことであったとしても、主に信頼して、お委ねしましょう。
清宣教師
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