すでに、民数記35章1節~8節で主がモーセに命じられたことですが、イスラエルの人たちは、レビ人たちのための町と放牧地を各部族の割り当て地の中から与えました。ケハテ族(レビ人)のためには、エフライム部族、ダン部族、マナセの半部族の中から13の町と放牧地を与えました。残りのケハテ族のためには、エフライム部族、ダン部族、マナセの半部族から、10の町が与えられました。ゲルション族(レビ人)のためには、イッサカル部族、アシェル部族、ナフタリ部族、マナセの半部族から、13の町が与えらえれました。メラリ族(レビ人)のためには、ルベン部族、ガド部族、ゼブルン部族から、12の町が与えられました。この中で、同じレビ人なのに、ケハテ族には、ふたつの割り当てが与えられています。これは、ケハテ族の中のアロンの子孫たちは、祭司として、他のレビ人たちとは区別されていたからと思われます。レビ人たちのためには、13+10+13+12で、総計48の町々が放牧地付きで、レビ人たちのために分け与えられました。大きい部族からは多く、小さな部族から少なく、くじ引きによって割り当てられました(41節)。
このあと、土地の分割相続を完了するにあたって、3つの要点をまとめて、閉じています。第1に、「主は、イスラエルの先祖たちに与えると誓った地をすべて、イスラエルに与えられたので、彼らはそれを占領して、そこに住んだ」(43節)。第2に、「主は、彼らの先祖たちに誓ったように、周囲の者から守って、彼らに安住を許された。すべての敵の中で、ひとりも彼らの前に立ちはだかる者はいなかった。主はすべての敵を彼らの手に渡された」(44節)。第3に、「主がイスラエルの家に約束されたすべての良いことは、一つもたがわず、みな実現した」(45節)。すべて、主が何をなされたかという視点でまとめています。
ところで、約束の地と言えば、誰に約束された土地だったでしょうか? それは、はるか遡ると、アブラハムへの約束でした。創世記13章14節~17節に、「ロトがアブラムと別れて後、主はアブラムに仰せられた。『さあ、目を上げて、あなたがいる所から北と南、東と西を見渡しなさい。わたしは、あなたが見渡しているこの地全部を、永久にあなたとあなたの子孫とに与えよう。わたしは、あなたの子孫を地のちりのようにならせる。もし人が地のちりを数えることができれば、あなたの子孫をも数えることができよう。立って、その地を縦と横に歩き回りなさい。わたしがあなたに、その地を与えるのだから』」。そうです。あのアブラハムに約束された土地でした。アブラハムが生存していた時には、実際には、アブラハムの所有地は、妻サラのためにヘテ人から購入したマクペラの墓地と畑地しかありませんでした。アブラハムから約10世代を経て、カナンの地が、文字通り、アブラハムの子孫であるイスラエルの所有の地となったのです。アブラハムに約束されたのですが、その約束は、かなり、後代になって実現したのです。
私たちに対する神様の約束もまた、後の世代になってから実現するものも含まれているのかもしれません。祈っても祈っても、祈り続けても、まだ、成就していない祈りの課題があります。しかし、神様の約束は真実であり、ひとつもたがわず成就する(45節参照)のですね。もう一度、みことばをかみしめたいと思います。「主がイスラエルの家に約束されたすべての良いことは、一つもたがわず、みな実現した」(45節)。アーメン。
心を新たにして、きょう、まだ成就していない祈りの課題について、祈り続けたいと思います。「主イエスを信じなさい。あなたも、あなたの家族も救われます」。主よ、どうぞ、私の心のうちで、熱い祈りの炎を燃え上がらせてください。
清宣教師