いよいよ、サウロの登場です。サウロは父のいいつけで、いなくなった雌ロバを探しに出かけました。日常の務めを忠実に果たす中で、主の御計画が成就します。サウロは、「シャリアの地を巡り歩いたが見つからなかった。」「シャアリムの地を巡り歩いたが、いなかった。」「ベニヤミンの地を巡り歩いたが、見つからなかった」と記されているように、3度にわたり強調されています。一度、二度、三度と徹底して巡り歩きました。ここに、父の言いつけに対する忠誠と忍耐とを見ることが出来ます。仕事に忠実でした。そのひとつひとつが、神の計画に近づく歩みでした。
とうとう、ある町につきました。そこに、神の人サムエルがいたのです。そこで、登場するのが、連れの若い者です。「若い者」「若い者」「若い者」「若い者」(5節、7節、9節、10節)と出てきます。サウロは、若い者と相談し、若い者の提案に同意し、一緒に行動しました。サウロの柔軟性、若い者の意見でも取り入れて実行する人であることが見て取れます。
次に、「娘たち」「娘たち」(11節、12節)が登場します。町の娘たちに尋ねました。「娘たち」を通してアドバイスがありました。その中に、「食事」「食事」「食事」と3回も強調されています(13節)。食事がひとつのポイントになります。
一方、主なる神は、あらかじめ、神の人サムエルにご自分の計画をお知らせになっていました。そして、サムエルは、神の御計画を把握したうえで、あらかじめ、サウロたちのために、食事の準備を料理人に命じておきました。そして、町の人たちを30人ほど招き食事に同席させました。そして、実際に、サウロと若い者が訪ねてきたとき、広間に案内して、その上座にサウロと若い者を招き、サウロには、特別の食事をもってこさせました。
このようにして、サムエルは、サウロに対して、神の特別な計画があることを予め知らせ、サウロに心の準備をさせました。そして、次の日の朝早く、サウロと若い者を起こして、町はずれまで見送りして、いよいよ、神の召命を、サウロに対して、告げるのです。その前に、若い者を先に行かせて、サウロひとりをその場に残させるのです(22節)。
神の御計画は突然やってきます。私自身も、46歳のとき、日本政府と国際稲研究所(IRRI)との協定により、国際共同研究の一員として、フィリピンに行くために、東京のフィリピン大使館で、研究ビザをとるために、東京に出張することになっていた日の事でした。大学の研究室で、朝、7時ごろ、デボーションをしているときに、牧師としての召命のみことばをいただきました。それから東京行きの新幹線にのって、その召命のことを考えて祈っていました。東京のフィリピン大使館で、無事、研究ビザを取得して、日帰りで、仙台に戻りました。そこで、夜の7時頃、研究室で、その召命のことで、主との祈りのやりとりがあり、その中で、主からのお答えをいただき、主からの召命を受ける祈りを捧げました。その後、フィリピンへ1週間程度、研究の予定で行きましたが、そこで、いろいろ、不思議なことを体験することになりました。国際稲研究所に着くなり、以前から通っていたフィリピンの教会の牧師が研究所に訪ねてきました。そこで、あるしるしを伝えられて、さらに、その時は分りませんでしたが、その後起こるべきことを伝えられました。そして、いくつかのアドバイスをいただきました。1週間の仕事を終えて、日本行きの飛行機に乗りました。その飛行機の出発の時、主は、牧師の召命について、もうひとつの確認のしるしを与えてくださいました。
主は生きておられます。しるしや奇蹟は過去のことではありません。きょうも、主に求めます。創造論宣教のため、私たちの前にある鉄のかんぬきをへし折り、青銅の扉を打ち砕き、私たちの前に、宣教の扉を開いて下さい。この家で、あの家で、聖書研究をする機会を与えて下さい。創造論のセミナーを開く会場を与えて下さい。この地域に、リバイバルを起こしてください。
清宣教師
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