「ダビデは再びイスラエルの精鋭3万をことごとく集めた」という始まりのことばを読んで、何事が起こるのか、と思ってしまいます。どこの国との戦いか、と思ってしまいました、ところが、それは違いました。ダビデは、イスラエルの精鋭3万をことごとく集めて、神の箱を迎えようと計画したのです。そして、ダビデは大きな喜びをもって出かけました。神の箱を新しい車に乗せて、ダビデ自身は主の前で力の限りを尽くして踊りました。しかし、新しい車を御していたウザとアフヨのふたりのうち、ウザが神の箱に手を伸ばしてそれを抑えました。牛が神の箱をひっくり返しそうになったためでした。しかし、主はこれを、ウザによる割り込みの不敬の罪としてウザをその場で打たれました。そもそも、牛車に乗せて神の箱を運ばせたのはペリシテ人でした。本来、神の律法には、神の箱の運搬方法が記されていました。厳重な警告も記されていました。しかし、ダビデも司祭たちも気づかなかったようです。「割り込み」と書いてあるところから、本来、主なる神様には御計画があったようです。牛がそれをひっくり返そうとしたのも計画のうちにあったものと思います。しかし、ウザは、自分の判断で、そこに割り込んで神の箱を押さえてしまいました。ダビデは、ウザが打たれたことにより、恐れました。そして、主の箱を、近くのオベデ・エドムの家にまわしました。その結果がどうなるか、ダビデは見守っていました。その結果、オベデ・エドムの家は、呪われるどころか、豊かに祝福されました。そのことを聞いたダビデは、再び、ダビデの町へ神の箱を迎え入れることにしました。この間、ダビデは、なぜ、主はウザを打たれたのか、祈りつつ考えたようです。そして、今度は、律法に記されているとおり、牛車ではなく、レビ族のケハテ族の肩に担いで運ばせました。ダビデは、うれしくて、うれしくて、飛んだり跳ねたり主の前に力の限り踊りました。一方、サウルの娘でありダビデの妻であったミカルは、この行列には加わらず、宮殿の窓から眺めていました。そして、ダビデが主の前ではねたり踊ったりしているのを見て、ダビデを心の中でさげすみました。ダビデは、全焼のいけにえと和解のいけにえを、主に捧げたのち、民たちと喜びを分かち合うために、民を祝福し、民全部に御菓子を分け与えました。こうして、ダビデが家族を祝福するために家に帰ってくると、ミカルがダビデを迎えて、ダビデの行動は王にふさわしくない、恥ずかしいものだと非難しました。しかし、ダビデはこれに対してミカルを戒め、万軍の主を喜ぶことに口を挟むミカルと決定的な亀裂が生じました。こうして、ミカルは、死ぬまでこどもはありませんでした。
今日の個所から教えられることは、どんなに良いビジョンであっても、その方法も大事であることです。ダビデの計画はみこころでした。しかし、主の契約の箱を運ぶ方法について聖書に明確に記されているにもかかわらず、ペリシテ人のように牛車で運搬する方法を採用してしました。私たちクリスチャンも、目的が良いからといって手段に無頓着なら、主の祝福にあずかることが出来なくなる恐れがあります。結婚は主のみこころですが、主の前で結婚が成立するのは、ふたりが神の前で誓約し、神に代わり、牧師が結婚を宣言することによってです。世の人にならって、同棲したり、結婚証明書を役所に提出することで、聖なる神の前でも、結婚が成立すると考えるなら間違ってしまいます。主の方法によらないなら、主の前には「割り込み」とみなされるというのです。創造主のご計画には祝福の秩序があります。それは、災いではなく、将来と希望と平安を与えるためです。
清宣教師
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