さて、ソロモン王のもとへ、シェバの女王が訪ねてきました。そこで、シェバの女王は、ソロモンのすべての知恵、料理、服装、家来たちの態度などを見て、「息も止まるばかりであった」(5節)と記されています。「息も止まるばかりの光景」とは、人生の中でも数えるほどだと思います。予期せぬ壮大な光景、壮麗な光景を目の当たりにした時でした。私の場合は、グランドキャニオンの光景を見たとき、息も止まるばかりの光景でした。ソロモンの知恵と繁栄は、空前絶後のものであり、「銀はソロモンの時代には、価値あるものとはみなされていなかった」(21節)と記されています。ソロモン王が用いた器はみな、純金製でした。しかし、同時に、豊富な資金をもとに、戦車や馬や騎兵を大量に購入しました。これが、かえって、主なる神ではなく、目に見える資源に頼る心を、ソロモンに与えてしまったように思います。明日の11章は、さらに、霊的にも堕落していく様子が描かれています。物質的な繁栄は、聖霊に満たされている人でないと、主から引き離す、恐ろしい力を持っているようです。
箴言30章7節~9節に次のような祈りが記されています。「二つのことをあなたにお願いします。私が死なないうちに、それをかなえてください。不信実と偽りとを私から遠ざけてください。貧しさも富も私に与えず、ただ、私に定められた分の食物で私を養ってください。私が食べ飽きて、あなたを否み、『主とはだれだ』と言わないために。また、私が貧しくて、盗みをし、私の神の御名を汚すことのないために。」アーメン。
清宣教師