2章では、いよいよ、イスラエル(ヤコブ)が登場する。イスラエルの12人の息子たちの名前が列挙されている。その12人の息子たちの中で、ユダが最初に取り上げられている。イスラエルの第4子であるにもかかわらず、最初に取り上げられているのは、この時期、バビロン捕囚のあと、約束の地に帰還して生き延びるのはユダ族であることから、特別に覚えられていると考えられる。つまり、バビロン捕囚後のイスラエル民族の帰還といっても、実質、その主体はユダ族の子孫であり、その中にわずかにベニヤミン族も含まれていたというのが実情であった。アッシリアに捕囚の身となった北イスラエルの10部族は、離散したままで、帰還することはなかったのである。
というわけで、2章全体を通じて、ユダ族の家系図が、事細かに記されている。エッサイの息子たちは7人で、ダビデがその末っ子であったことが記されている(15節)。ユダ族の中で、とくに、注目をひくのは、カレブに関する記述が多いことである。カレブはもともと、イスラエル人ではなく、ケナズ人カレブであった。しかし、ユダ族の娘との婚姻によりユダ族の一員となった、と言われている。ユダ族のの系図の中で、カレブは主流に属するものではないが、その信仰の大きな働きのゆえに、ここで特筆されていると考えられる。
現代の私たちにとって、最も大事なことは、御国の一員として、いのちの書に、登録されることである。いのちの書に名を記されている者は幸いです。きょうも、主から元気をいただいて、笑顔でゴールを目指しましょう。
清宣教師