いよいよ、ダビデが登場します。しかも、全イスラエルが見えない糸に導かれたかのように、ヘブロンのダビデのもとに集まってきました。見えない糸とは、主のみことばでした。預言者サムエルが預言した、主のことばのとおりに、イスラエルの全家がダビデに油を注いで、イスラエル全家の王としました。そして、ダビデはシオンの要塞を攻め取り、そこはダビデの町を呼ばれるようになりました。ダビデは、主によって大いなる者として多くに人たちの信頼をうけました。また、主はダビデのために、多くの人材を起こされました。なかでも、3勇士が有名でした。ヤショブアム(11節)、エルアザル(12節)、それにシャマ(第2サムエル記23章11節参照)です。この3勇士は、ダビデを愛し、いのちがけで、ペリシテ人たちの陣営を突き抜けて、ダビデのために井戸の水を汲んできた人たちです。ダビデは、しかし、その3勇士たちがいのちをかけた水を飲もうとはせずに、いのちの主である神に捧げました。この3勇士の他に、30人の勇士たちがダビデに仕えていました。中でもアブシャイとベナヤは、とても勇敢な戦士たちでした。しかし、先の3勇士には及ばなかった、と記されています。そして、30人の勇士たちの名前が記されています。このように、主がダビデのために備えて下さった人材は、ダビデにとってなくてはならない存在でした。主は、主を愛する者のためには、すべてを働かせて益として下さいます。それまでは、いわば地に埋もれていた人材をダビデのまわりに集めて下さいました。
さて、きょうの11章の中では、「主のことばのとおりに」ということばが、心をひきました。3節と10節の2か所にありました。ここでは、主のことばのとおりに王が立てられたということでした。ものごとすべて、「主のことばのとおりに」なることが祝福の道であることを私たちは知っています。ですから、日々、「御心が天になるようにこの地になりますように」と祈っています。今日、「みことばのとおりに」、「いつも喜び、絶えず祈り、すべてのことに感謝して」生活したいと思います。
清宣教師