前の聖書の個所で、神の契約の箱は、あるべき所に納められました。そして、「その後」(1節)と記されています。つまり、イスラエルの土台となるべき、契約の箱が、もともとあるべき場所に安置されたのち、ダビデはいよいよ、王国の確立のために、全力を尽くして邁進することになりました。そして、周囲の敵と戦い、勝利し、それを治めました。それらのすべては主の恵みによるものでした。「主はダビデの行く先々で、彼に勝利を与えられた」(6節)。まず、ペリシテとモアブの平定でした。次に、北方のアラムの平定でした。そして、エドムでの逆転勝利でした。「このように主は、ダビデの行く先々で、彼に勝利を与えられた」(13節)。こうして、主のご計画の中で、ダビデは忠実に自分に与えられている役割を果たしていきました。それは異教の敵に対する軍事的な勝利だけでなく、国内における秩序の確立をもたらしました(14節~17節)。つまり、ダビデは、イスラエルの王として、何をなすべきかを明確に知っていました。異教の外敵に対しては、主によって勝利を得ること、国内では主によって賜物を与えられた人たちに対して、ふさわしい地位と役割を与えることでした。ダビデは、それらのことを忠実に果たしたのです。こうして、イスラエルの国は、主を愛するダビデ王により、イスラエルの国外とイスラエルの国内に、秩序と安定をもたらすことに成功したのです。短くまとめられてはいますが、ひとつひとつ、ダビデは誠心誠意を込めて、指導者としての役割を果たした結果なのです。
私たちクリスチャンもまた、内なる御霊により、愛、喜び、平安の実を結ぶこと、外に対しては、この世の支配者であるサタンの領域を次々と打ち破り、勝利することが求められています。こうして、私たちもまた、ダビデのように、秩序と安定をもたらす者となるのです。
清宣教師