ベニヤミン族の系図に入りました。その子孫の中には、左利きの勇者エフデがいました。ベニヤミン族としとして特筆されるべきことは、エルサレムに住んだことです(28節)。南にユダ部族の領地、北にエフライムの領地がありました。ユダ部族も、エフライム族も、イスラエルの12部族の中で、有力な部族でした。彼らの相続地の間の狭い領地でしたが、その中にやがて、イスラエルの首都となるエルサレムが含まれていました。ベニヤミン族はイスラエルの12部族の中で最も小さな部族でした(第1サムエル記9章21節参照)が、イスラエルの初代の王としてベニヤミン族のサウロが任命されました。そして、エルサレムは、イスラエルの首都となりました。これは、サウルに続く、ダビデ王朝の時代も変わりませんでした。さらに、レハブアム王の時代に、王国は、北イスラエルと南ユダのふたつに分裂しましたが、ベニヤミン族は、南ユダ王国につくことになりました。それは、ダビデとヨナタンの契約によるところが大きかったと推測されます。他方、エルサレムに、主の神殿と王宮が存在していたことも大きな要因であったと思われます。
なお、この系図には出てきませんが、ベニヤミン族の子孫の中で特筆されるのは、エステル記のエステルとモルデカイのことです。彼らもベニヤミン族の子孫であり、イスラエルの民(主体はユダ部族)を絶滅の危機から救い出しました。そして、新約聖書に入ると、使徒時代に入り、とても大きな働きをしたパウロ(別名サウロ)はベニヤミン族の子孫でした。
この系図の中には、有名、無名にかかわらず、シッカリ、その名が記されています。神様の御前では、ひとりひとりが大切な存在です。あの大祭司の胸に、シッカリと結び付けられているエポデの宝石のように、ひとりひとり、イエス様の愛の中に覚えられています。きょうも、1日、イエス様から力をいただいて、元気に過ごしましょう。
清宣教師