サウル王による迫害の時代、ダビデはひたすら逃亡の人生を送っておりました。いわれのない反逆罪に問われて、サウル王の正規軍によって、いのちをねらわれており、居場所のない生活でした。1節~3節は、友人たちのアドバイスです。4節~7節は、ダビデの信仰による応答です。1節で、ダビデは、「主に私は身を避ける」と宣言しています。これこそ、ダビデが逃亡生活の中でつねに確信をもっていたことです。2節で、ある人たちは、「鳥のように、山に飛んで行け」と勧めました。いまや、ダビデの一団は、小鳥の群のような存在なのだから、木々や岩の裂け目などがある森に逃げなさい、という勧めです。悪者どもが策略をもってダビデたちを捕えようとしているから、早く、逃げ出すように勧めています。3節で、もはや拠り所である、社会の基盤である法と秩序が、サウル王と側近たちによって破壊されているのだから、そのような状況で、何が出来るだろうか、彼らにとってはダビデこそ、真の拠り所となってくれることが願いであり、その願いが消えることがないように、ダビデには安全な場所へ逃げることを勧めているのです。しかし、ダビデは、主こそ、真の拠り所であり、主が基を建ててくださると確信しているのです。それが4節~7節の信仰の告白です。主はすべての事を調べておられます。そして、正しい判断を下されるお方です。正義を愛される主は、必ず、悪者を罰し、秩序を回復されるお方です。主こそ、義なるお方であり、正義を愛されるお方です。だから、直ぐな人は主の御顔を仰ぎ見るのです。ダビデは、確かにサウル王の邪悪な策略によって追い詰められていますが、主の御顔を仰ぎ見ることが許されているので、ダビデは、最後の最後まで、主に油注がれたサウル王を暗殺したりすることなく、主の御手に委ねて、主が正義を回復されるまで忍耐を持って待ったのです。
今日の聖書箇所から教えられることは、真の拠り所は、主にあることです。主の正義、主の秩序こそ、真の拠り所です。サタンは、この拠り所を破壊しようと狙っています。創造論の世界観を破壊して、進化論やヒューマニズムの世界観に置き換えようとしています。この社会を守ることも、地の塩、世の光であるクリスチャンの役割です。創造論の世界観を、しっかり、教会に対して、また、世に対して発信し続けましょう。
清宣教師