この詩篇35篇の背景には、サウル王の迫害があると考えられています。そのような迫害の中で信仰者として立つことの決意が宣べられています。今日の詩篇は、私たちに困難の中で信仰者として立つための秘訣を教えています。3つの要素から成り立っています。まず、ゆえもなく、ひそかに網を張り、ゆえもなく、陥れようと穴を掘る者たちがいたのです。そのような状況の中で、10節の告白があります。「私のすべての骨は言いましょう。『主よ。だれか、あなたのような方があるでしょうか。悩む者を、彼よりも強い者から救い出す方。そうです。悩む者、貧しい者を、奪い取る者から』。」まず、第1になすべきことは、困難な状況の中で、ともかくも、主に対する信頼を告白することです。そして、善意に対して悪意を持って報いる、暴虐な者たちが、あざけり、高ぶるような状況の中でも、いえ、そのような中でこそ、しっかりと立ち、18節のように、感謝と賛美を捧げるのです。「私は大きな会衆の中で、あなたに感謝し、強い人々の間で、あなたを賛美します。」。圧倒的な否定的な力が襲い掛かる中で、むしろ、主に賛美と感謝を捧げるのです。主への賛美と感謝こそ、圧倒的な敵に対して、奇跡的な大勝利をもたらすカギです。それから最後に、28節のように、みことばの約束を握りしめて、前進することです。「私の舌はあなたの義とあなたの誉れを日夜、口ずさむことでしょう。」。
今日の聖書箇所から教えられることは、神の勝利の約束のことばを、昼も夜も、何度も何度も繰り返し、告白し、宣言することです。主はいたずらに、人を苦しめるお方ではありません。試練と共に脱出の道、あらかじめ、問題の解決を備えておられるお方です。未解決の中でも、賛美と感謝を捧げ、そして、約束のみことばを宣言し続ける時に、必ず、真の勝利が訪れます。さあ、きょう、主にあって勝利を宣言しましょう。
清宣教師