「それはあなたが私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろしいほどです。私のたましいは、それをよく知っています。」詩篇139篇13節、14節。
私たちの誕生の不思議、たった1個の受精卵から60兆個の細胞へと成長します。しかも、その60兆個の1個1個の細胞が、自分のなるべき細胞へと間違いなく変身するのです。細胞の種類は、200種類を超えます。それぞれの器官のそれぞれの組織のそれぞれの部位への変身です。60兆個の細胞がひとつも間違いなく、設計図通りに、体の中の組織や器官を作り上げるのです。調べれば調べるほど、まさに、奇跡です。そこに無限の叡智をもって設計されたお方の存在が浮き彫りにされてきます。
60兆個の細胞には、最初の受精卵細胞にあったものと、すべて同じ情報を持つ共通のDNAが含まれています。そのDNAによる設計は、4種類の塩基により、暗号で書かれています。その暗号を解読して、それぞれの細胞が、自分のなるべき細胞へと変身するのです。人間のひとつの細胞に含まれるのは、約30億個の塩基で書かれた情報です。その情報は、ひとりの人間の中で、それぞれの置かれた場所により発現の仕方が違います。しかも、この情報は、それぞれ、望まれる細胞へと変身した時だけでなく、その人の全生涯を通じて、日々、絶え間なく、その情報が使われているのです。日々、DNAは、働いています。人間も、他の生物も、このDNAの不断の働きなしには、生きていくことが出来ません。ある創造論の注解者は、詩篇139篇15節の「仕組まれた」とは、「綴られた」という意味もあるということで、DNAの中に綴られている情報のことであると理解しています。綴るとは、二本のこよりを拠り合わせることを指します。DNAは、まさに二つのDNAの鎖が螺旋状に拠り合されています。確かに、現在の科学知識からすれば、その解釈も成り立つと思われます。科学の知識の進展と共に、ますます、聖書の深みが味わえそうです。
今日の聖書の個所から、私たちは、まさに、神(創造主)の作品です。最近、中国の科学者が、人間の受精卵のDNAを書き変えたという報道がありました。しかし、受精卵のDNAを書き変える権利があるのは、16節に述べられているように、創造主である神ご自身だけです。
清宣教師
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