旧約聖書では、知恵の原型はソロモンですが、新約に入ると、完全に変わります。知恵の原型は、キリストです。コロサイ人への手紙2章3節、コリント人への手紙、第1、1章24節、1章30節から明らかです。旧約では、知恵といえばソロモン、しかし、新約では、知恵と言えば、神の御子キリストご自身です。詩篇もそうでしたが、箴言でも、パラレリズムの文学的な技法が多用されています。パラレリズムとは、日本語では、並行法と言います。3つの種類に分けられます。第1に、同義的並行法で、1行目の2行目が同じ意味のことを別の表現で強めている。典型的な例は、箴言16章18節です。ある聖書の注解者は、単純であるが、この二つの文章の間に、神の知恵を見ると言っています。パラレリズムとは、ペアになっている、日本語では、対句といわれています。同義的な対句です。第2は、反意的な対句です。同じ意味なのですが、2行目で、反対のことを言っています。典型的な例は、10章1節です。第3は、総合的な対句です。1行目の内容と2行目で補足したり、説明したり、あるいは、展開するものです。典型的な例は16章1節です。箴言はこの3つの手法を用いて、分りやすく、語っています。