18章から20章までは、クシュ(エチオピア)とエジプトに対する宣告です。今日はクシュに対する宣告ですが、クシュはソマリヤからスーダンに致る広大な地域を指すことばです。クシュはエジプトの支配下に長い間ありましたが、逆にクシュの王がエジプトを支配した時もあります(紀元前716年ごろ)。クシュは、当時、反アッシリア政策をとっていたので、南ユダの政治指導者たちはクシュと同盟を結ぶことを考えていたようです。しかし、主の預言者イザヤは、目に見える大国の勢力により頼むのではなく、真の生ける神に頼るべきことを教えています。2節の海路とは、ナイル川と解釈することも出来ます。主はすぐには行動されず、ぶどうの実が熟するのを待つように、アッシリアの侵略に対しても、すぐには介入せず、刈り入れの時期を見定めておられるのだ、とイザヤは伝えています(4節)。万軍の主が介入される時、異教の諸国の者たちも、万軍の主をあがめてエルサレムに贈り物を携えてくるようになるのです(7節)。
今日の聖書箇所から教えられることは、日本の国も、目に見える大国、今でいえば、アメリカ、中国、ロシアなどに依存するのではなく、創造主なる神にこそ、頼るべきであるということです。私たちも、一喜一憂するのではなく、主への信頼を表明しましょう。
清宣教師