きょうの個所は、時系列的には34章に続く内容となっています。35章と36章は、その間に挿入された形です。なぜ、エレミヤ書では、時系列的に並べないのか理由は分りませんが、主なる神は、私たちと異なり、時間の束縛の下におられるお方ではありません。新約聖書の福音書を見ても、時間の順序で書いているわけではなく、同じような記事が出てきたりしています。人間の視点から時間的な順序を重要視しますが、神の視点からは時間の順序はそれほど重要なのではないかも知れません。さて、1節をみると、南ユダを征服したバビロンの王ネブカデネザルは、エコヌヤ(エホヤキン)王を廃位させ、ゼデキヤを王に任命して治めさせました。しかし、ゼデキヤ王は主のみことばに従おうとしませんでした。エレミヤを通しての宣告(主の裁きに服し、バビロン王に仕えよという宣告)を無視し、バビロン王に反逆しました(2節)。その結果、バビロンのネブカデネザル王は大軍を率いて南ユダに攻め入り、エルサレムを18か月包囲しました。その時期のことであると考えられます。さて、バビロン軍が、エジプトの軍勢の動きを知り、エルサレムの包囲を解いて、一時、退却したことがありました。その時、主は、預言者エレミヤを通して、必ずバビロン軍は引き返してくることを伝えました(3節―10節)。また、この時期、エレミヤは故郷のベニヤミンの割り当ての地を決めるために、ベニヤミン門(北の門)から出ようとしたとき、門番のイルイヤによって、バビロンに逃げ延びようとしている嫌疑で逮捕され、首長たちも、激しく怒り、打ちたたいて獄にいれました。もちろんエレミヤは濡れ衣であると反論しましたが、誰も耳を貸しませんでした。おそらく、北の門から出たので、北のバビロン軍のところに行くものと考えたようです(11-16節)。さて、ゼデキヤ王は、ひそかに、人をやってエレミヤを自分の許に呼び寄せて質問しました。エレミヤは「あなたはバビロンの王の手に渡される」と宣言しました。それから、書記ヨナタンの獄には返さないように王に願いました。王は、エレミヤの願いを聞き入れて、書記ヨナタンの獄には返さず、エレミヤを監視の庭に入れさせました(17-21節)。王は、預言者エレミヤを無視することが出来なかったようです。なぜなら、エレミヤのことばは的確に成就したからです。エレミヤは、王に言いました。「バビロンの王は、この国を攻めない」と言った預言者たちは今どこにいますか。「バビロンは来ない」と預言した者たちは、何の咎めも受けず、うまく立ち回っていたのです。一方、主のことばを忠実に伝え、その預言が成就しているにもかかわらず、エレミヤは、獄に入れられ、打ちたたかれ、死の危険を覚悟しなければならなかったのです。偽りの預言者は、王や民衆の仲間なので、偽りのことばをもって惑わしたにもかかわらず、何の責めも受けないのです。自分たちの仲間の間では偽りがあっても打ちたたくことをせず、仲間でなければ真実を語る者を打ちたたくのです。
今日の聖書箇所から教えられることは、世界の歴史が語り、日本の歴史も語るように、真の預言者が受ける報いは、為政者と世の人たちからの非難と投獄です。戦時中、平和を求める牧師たちや再臨信仰に立つ牧師たちが逮捕され、投獄されました。また、世間の人々から売国奴とののしられました。今日でも、米国やカナダでは、同性愛のカップルの結婚式を行わなかったということで、聖書に立つ牧師たちが逮捕され、投獄されています。日本でも同じような状況が起こるに違いありません。しかし、主は、真の預言者たちに対して、天における素晴らしい報いを用意されておられます(マタイの福音書5章11節~12節)。
清宣教師
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