今日の個所では、実物教訓が出てきます。エゼキエル書の場合は、この実物教訓を通して神のみこころを伝えるというケースが多いですが、エレミヤ書では数少ない場面のひとつです。実物教訓とは、ことばではなく、実際の行動を通して神のみこころを伝える方法です。実際の生活の模範というよりも、その行動の中に神のみこころが隠されており、人々がそれを見て考える機会を与える事、また、いつまでも人々の記憶に残るという利点があります。1節―11節は、一本の帯による実物教訓です。主は、エレミヤに対して、新品の一本の帯を購入し、遠く、ユーフラテス川に行くように命じられました。8節―11節が、その解き明かしです。12節―14節も、宴席での出来事を通しての実物教訓です。酒宴の場で、主は、エレミヤにすべての壺を酒で満たすように命じます。13-14節がその解き明かしです。15節―17節:高ぶりを悔い改めよというメッセージです。18節―21節:王と王母が退けられることを宣言します。王とはエホヤキン王、王母とはネフシュタを指しているようです(列王記Ⅱ、24章8節)。22―27節:神の民は素晴らしい特権と祝福を与えられているのに、偶像礼拝に走り、偽りの教えに耳を傾けて、主のもとに立ち返らない。その頑なさと罪のゆえに、バビロンによって散らされることになるのです。
今日の聖書箇所から教えられることは、「耳を傾けて聞け。高ぶるな。主が語られたからだ。あなたがたの神、主に、栄光を帰せよ。」(15,16節)と命じられていることです。主が語られたみことばだと思って尊重し、それに従うなら、主に栄光をお返しすることになります。
清宣教師