ハレルヤ、今日から新約聖書に入りました。主に感謝します。
最初の系図は、アブラハムから始まり、主イエス・キリストに至るものです。アブラハムからダビデまでが14代、ダビデからバビロン移住までが14代、バビロン移住からキリストまでが14代と記されています(1章17節)。これはマリヤの夫ヨセフの家系です(1章16節参照)。イスラエルの信仰の父であるアブラハムを起点として、キリストの誕生まで約2千年の系図です。一方で、ルカの福音書3章23節~38節では、イエスから遡(さかのぼ)り、アダムに至る系図が記されています。マタイの福音書は、当時のユダヤ人に向けて書かれたもので、ユダヤ人の祖であるアブラハムから記したと考えられます。一方、ルカの福音書は当時の異邦人に向けて書かれたものであり、全人類の祖であるアダムまで遡(さかのぼ)って書かれたと考えられます。
マタイの福音書にしるされている系図は、14代、14代、14代と区切っていますが、実際には、14代ではなく、途中に省略された名前もあります。そうしてまで、14代にしてしまった理由の一つは、口伝として、覚えやすくしたというのが一つの理由です。14という数字にこだわったのは、ダビデの数字が14だったからと言われます。ヘブル語のアルファベットは、①その文字の意味、それに②数字としての意味、それから③アルファベットの1文字としての意味の3つの役割をもっています。ヘブル語の最初の文字は、アーレフです。英語ならAですね。ギリシャ語ならαです。ヘブル語のアーレフは、単独では牛を意味します。数字として用いる時は1を表します。それから表音文字としての役割をもっています。ダビデは、英語のアルファベット表記では、DVDになります(ヘブル語では母音を標記しません)。D(ダーレト)は数字では4です。Vは(ヴァーブ)は数字で6です。それで、DVD(ダビデ)の数字は、4+6+4=14となります。こうして、14代という数字で、3つにわけて、暗唱したのだと思われます。実は、この系図の中には、良い王様だけでなく、非常に悪いことをした王様も含まれています。さらに、遊女(5節、遊女出身のラハブ)とか、異邦人の女性(5節、モアブ人のルツ)とか、人妻(6節、ウリヤの妻)などが含まれています。つまり、神の御子としてお生まれになったイエス様ですが、その祖先には、極悪非道で有名な悪王も、素性を隠したい人の名前もみな記載されています。私たちの先祖にどのような極悪人がいたとしても、それが私たちの人生を決定するものではないことを明らかにしています。そして、イエス様は、処女マリヤから生まれました。夫のヨセフにはあらかじめ、神様が直接、夢で事情を説明されました。そしてヨセフは、神のみこころに従い、妻マリヤを迎え、イエスをマリヤと共に育てました。イエスが誕生するまでは夫のヨセフはマリヤを知ることをしませんでしたが、そのあとは、マリヤとの間に多くの子を残しました。神様は、ご自分の御子を、ヨセフとマリヤという夫婦に委ねられたのです。全宇宙の中で、一番、安全な場所として、この家庭を選ばれたのです。そして、イエスは、その中で健やかに成長していくのです。イエスという名前は、人々を罪から救うものという意味でした(21節)。また、インマヌエル(神は私たちと共におられる)の御子として誕生されました。
主イエス様は、わたしたちのために、この世に来られました。
主に感謝します。
清宣教師