13章です。弟子たちが終わりの日のしるし(予兆)について、イエス様に尋ねました(1節~13節)。イエス様のお答えは、第1に、偽キリストが出現すること、第2に、世界的な戦争が起こること、第3に、国家間の対立が起こること、第4に、天変地異が起こること、でした。そして、これらの事柄は産みの苦しみの初めである、と言われました。これらのしるしは、終わりの日が始まったしるしなのです。そのあとに、本格的な終わりの日の苦しみが来るのです(1節~8節)。そして、クリスチャンにとって苦難の日が来ます。その迫害の真っ只中で、クリスチャンは証をするのです。人々から憎まれ、家族からすら憎まれるのです。しかし、その中で、しっかりと信仰の証をする者が起こされます。(9節~13節)。終わりの日の苦難の中でも、最大の苦しみの時は、ダニエル書に予言されている「荒らす憎むべきもの」が聖なるところに立つ時です。これはすでに紀元前167年のシリアのセレウコス王朝のアンティオコス・エピファネスがエルサレムを攻撃した時、成就しました。しかし、このダニエル書の預言は、やがて、紀元後70年、ローマの皇帝ティトウスがエルサレムを包囲したときに実現しました。そのとき、このイエス様の預言を心にとめていたクリスチャンたちは、すぐに、エルサレムを脱出して難を逃れたと伝えられています。さて、この予言は、さらに、私たちの時代に成就するものと考えられています。いまはまだ、エルサレムに神殿が建設されていませんが、やがてエルサレムに神殿が再建されるとき、この予言が成就する時が来ると思われます。いよいよ、偽キリストが表れて全世界の人々を惑わす時が来るのです。(14節~23節)。そして、終わりの日が到来します。それは王の王、主の主であるキリストが再臨されるときです。その日、この宇宙は崩れ落ちます。そのしるしは、イチジクの木から学ぶことができます。枝が柔らかになり、葉が出てくると、それは夏の近いしるしです。同様に、これらの預言が成就するのを見たら、この天地が滅びる日が近いことを示しています(24節~32節)。ですから、私たちは、目を覚まして主の再臨の日を待ち望むのです。主が私たちに与えてくださった使命を忠実に果たして待つのです。油断して眠りこけたり、怠け心がついていい加減な生き方をしていてはいけません。「目をさましていなさい」と主イエス様は、私たちひとりひとりに語られています。「主よ。日々の生活を導いてください。眠りこけることなく、主のわざに励むものとしてください」。

清宣教師