主は、ひとつの御計画をもっておられました。それで、あえて、主は「イスラエル人に、引き返すように言え。そして、・・・・海辺に宿営しなければならない」とモーセに命じました。パロは、イスラエルの民が海辺の前に宿営しているという情報をつかみました。パロは、イスラエルの民が荒野で迷っていると判断しました。そこで、パロは、またまた主に反逆しました。そして、全軍勢を率いてえりぬきの戦車600とエジプトの全戦車を率いて240万のイスラエルの民の後を追跡したのです。パロの軍勢を見たイスラエル人たちは、非常に恐れました。そして、モーセに対して、「私たちを荒野で死なせるのか、私たちには構わないでくれといったのに、こんなところに連れ出して、どうしてくれるのか、エジプトでパロに仕えていた方が良かった・・・・」などなど、言いたい放題の不平不満をぶちまけました。しかし、モーセは主にあって、「しっかり立って、きょう、あなたがたのために行われる主の救いを見なさい。・・・主があなたがたのために戦われる。あなたがたは黙っていなければならない。」と民たちに言いました。そして、モーセは持っていた杖を上げ、海の上に指し伸ばしました。すると、紅海の海は真っ二つに別れました。その海の底があらわれると、そこに乾いた道があらわれました。イスラエルの民たちを守っていた雲の柱は、エジプトの軍勢とイスラエルの民の間に割って入り、そこには暗闇が生じました。エジプトの軍勢は暗闇に視界を奪われて、なかなか、イスラエルの民に追いつくことが出来ません。その間に、イスラエルの240万の民は、紅海の底にあらわれた道を歩いて、向こう岸にたどり着きました。そして、イスラエルの民がみな渡り終えた時、パロの軍勢がイスラエルの後を追って追跡するのを許されました。それで、パロの軍勢が勢いづいてイスラエルの民の後を追いましたが、戦車の車輪がきしんでなかなか進めません。そして、戦車の車輪が外れたのでした。エジプト人は、「イスラエル人の前から逃げよう。主が彼らのために、エジプトと戦っておられるのだから」と言い出しました。しかし、時すでに遅しでした。そのとき、モーセは、杖を海の上に伸ばし、海の水が元通りに戻るようにしました。それで、エジプトの戦車も騎兵もみな、海の中に投げ込まれて水死してしまいました。イスラエル人は、海辺に打ち寄せられたエジプト人の多数の死骸をみました。こうして、主がイスラエルのために、大いなる力をあらわして、守って下さったことを知りました。こうして、民たちは主とそのしもべモーセを信じました。ところで、29節に興味深いことが記されています。イスラエル人が海の中の道を歩んでいる時、「水は、彼らのために、右と左でかべとなったのである。」つまり、水は敵を滅ぼしましたが、イスラエル民にとっては両側の壁となり、敵から守ってくれたのでした。主の御計画、主のお考えになることはなんと深いのでしょうか。さて、出エジプト記14章の「出エジプト」の出来事は、ギリシャ語で「エクソドス」と呼ばれています。そのことばが、新約聖書のルカによる福音書9章31節で用いられています。そこでは、イエスの「ご最期」と訳されています。原文ではイエスのエクソドスなのです。イエスのご最期とは、出エジプトなのです。十字架の上で、イエス様は最後に、「テテレスタイ(完了した)」と叫ばれました。その意味は、ご自分を信じる民を罪と死の束縛から完全に解放した(出エジプト)という意味です。それは神の御子が、死の世界を真っ二つにして、そこに、いのちの道を開いて下さった贖いと回復のみわざを示しているのです。モーセはやがて来たるべき、救い主イエス様の型として描かれています。エジプトはこの世をあらわしています。神の民がみな紅海の底を通ったことは、バプテスマをあらわしています。荒野は、この世でのクリスチャン人生をあらわしています。そして、約束の地カナンは、永遠の御国をあらわしています。きょう、紅海の海の下に脱出の道を備えておられた主なる神をほめたたえます。いま、私たちの前に立ちはだかる紅海(信仰の前進を妨げる困難)を真っ二つに引き裂いてください。困難を避けることなく、困難の真っただ中を歩ませてください。病を克服させてください。孤独を克服させてください。イエス様、私たちひとりひとりに「テテレスタイ」と語って下さい。清宣教師
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