民数記の2章では、イスラエルの12部族の宿営について、記されています。
会見の天幕を中心に、東側にユダ3軍団(ユダ族、イッサカル族、ゼブルン族)、南側にルベン3軍団(ルベン族、ガド族、シメオン族)、西側にエフライムの3軍団(エフライム族、ベニヤミン族、マナセ族)、北側にダンの3軍団(ダン族、アシェル族、ナフタリ族)が、それぞれ、宿営していました。
また、それぞれの軍団と会見の天幕の間には、それぞれ、東側はモーセと祭司、南側はケハテ氏族、西側はゲルション氏族、北側はメラリ氏族という会見の天幕に仕えるレビ族の各氏族が宿営しました。つまり、イスラエルの12部族は、中心に位置する会見の天幕に直接、接するように宿営するのではなく、各部族と会見の天幕の間には、レビ人たちの宿営があったのです。つまり、レビ人たちは、会見の天幕と民との間を隔てる役割をも負っていました。
それから、宿営地から出立して行進する順序も定まっていました。まず、ユダの3軍団、次に、ルベンの3軍団、次に、ゲルション氏族(会見の天幕の天幕、覆い、入り口や庭の幕、ひもなどの運搬担当)、次に、メラリ氏族(会見の天幕の板、横木、柱、台座、釘などの運搬担当)、次に、ケハテ氏族(会見の天幕の契約の箱、机、燭台、祭壇、垂れ幕、用具類の運搬担当)、次に、エフライムの3軍団、次に、ダンの3軍団でした。
こうして、秩序正しく、イスラエルの12部族は、荒野を行軍していきました。宿営する場合も、行軍する場合も、つねに、その中心は、会見の天幕でした。
2節で、おのおのその旗(へブル語でデゲル)のもと、その父祖の家の旗印(ヘブル語でペオソース)のもと宿営しなければならない、と記されています。おのおのの旗というのは、個人の旗ではなく、部族の旗のことです。「デゲル」は長い軍旗のこと、「オソース」はそれより小さい旗と言われています。各部族の旗の色は、大祭司の胸当てについてある、それぞれの部族の宝石の色に合わせて造られたと言われています。
主の民は、秩序正しく、整然と行軍することが求められていました。また、秩序正しく、整然と宿営することが求められていました。のちに、モアブの王ツィボルの子バラクの要請で、イスラエルを呪うために召し抱えられたバラムは、目をあげて、イスラエルが部族ごとに宿っているのを見た時、神の霊に満たされました。その整然と秩序正しく宿営している様子を見た時に、バラムの心は、感動して、神の霊に満たされたのです(民数記24章2節参照)。
幕屋にしても、大祭司の服装にしても、イスラエルの宿営にしても、その中に、秩序があり、美があり、神の栄光が現されていたのです。
私たちのまわりの生き物を見ても、神の作品としての秩序と美が秘められています。向日葵の種の配列、花びらの配列、パイナップルの螺旋などはみな、フィボナッチ数列に沿うように、秩序正しく、整然と、配置されています。葉のつき方も、セミが地から出てくる年数も、みんな整然とした秩序が存在します。偶然ではありません。私たちがボヤッとしていると、気が付かないだけです。
きょう、私たちの生活習慣の中に、乱雑さや混乱があるなら、悔い改めて、神様からの整理整頓の賜物をいただきましょう。それこそ、神のこどもたちである私たちにふさわしい生き方です。きょう、聖霊様の知恵によって、混乱から解放されますように、整然とした秩序のなかに回復されますように、お祈りいたします。
清宣教師

 

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