今日の聖書箇所(新改訳聖書第3版)は、聖書の巻末にある地図をみると、わかりやすいです。1ページ目の出エジプトの経路です(新改訳聖書2017版では、地図4を参照)。
2節~8節:セイルの山地。アカバ湾と塩の海の間にある東側の地域が、エドムあるいはセイル山と記されています。ここは、ヤコブの兄のエサウの子孫が住んでいる地域でした。エサウは、創世記25章30節を読むと、別名エドムとよばれていました。エドムの国とは、エサウの子孫たちが住んでいる国です。そこは、主がエサウ(エドム)に与えた土地なので、彼らに争いを仕掛けてはならないと命じられました(5節)。それで、イスラエルの民は、エドムの国に入ることを避けて、北上しました(8節)。
9節~23節:モアブとアモン。ゼレデ川を渡ると、モアブの国に入ります。モアブとアモンはロトの子孫に与えられた土地でした。主は、イスラエルの民に対して、モアブの国も、アモンの国も、主がロトの子孫に与えた土地であるから、彼らに戦いを仕掛けてはならないと命じられました(9節)。それで、イスラエルの民は、ゼレデ川を渡りましたが(13節)、モアブの国に入ることをしないでその周りを北上しました。そこには、アルノン川がありました。そこを渡ると、ヘシュボンの国があります。
24節~37節:ヘシュボン征服。そこで、ヘシュボンの王に和平の使者を送りました(26節)。しかし、ヘシュボンの王はそれを受け入れず、かえって攻撃してきました。そのとき、主は、ヘシュボンの軍勢を、イスラエルの手に渡されました。こうして、イスラエルの民は、ヘシュボンの地を占領しました。主はイスラエルの民だけでなく、全世界の国民の主です。使徒の働き17章26節には、次のように記されています。「神は、ひとりの人からすべての国の人々を造り出して、地の全面に住まわせ、それぞれに決められた時代と、その住まいの境界とをお定めになりました。」
きょう、2章3節で、イスラエルの民たちは「あなたがたは長らくこの山のまわりをまわっていたが、北の方に向かって行け」と命じられました。出エジプトの目的は、カナンの約束の地に入る事でした。しかし、不従順の罪のゆえに、イスラエルの民は、荒野をぐるぐる、ぐるぐる、放浪しました。約束の地は北の方にありましたが、40年の歳月が過ぎるまでは「北の方に向かって行け」とは命じられませんでした。しかし、イスラエルの民は、ぐるぐる同じところをまわってはいましたが、霊的な意味では、それは螺旋階段のように、神のみこころに近づくものでもありました。そして、訓練の完了の時が来て、「北の方に向かって行け」との命令を受けたのです。
私たちも、定められたところで生かされています。そこは、霊的な訓練の場所でもあります。「置かれたところで、花を咲かせる」のが、私たちクリスチャンです。時が来るなら「北の方に向かって行け」という主の命令をいただくかも知れません。いずれにせよ、私たちの人生は主の御手の中にあります。主に委ねて、今、置かれている場所で、笑顔で生きる時、神様の御計画が間違いのないものであることを、周囲に証しすることになります。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことに感謝しなさい。」約束の地を目指して歩み続けます。
清宣教師