きょうの個所は、一読しただけでも良くわかる内容です。そして、主がどれほど、恵みに満ち、優しいお方であるかが、伝わってきます。
1節~10節:たとい、主を捨てて、その裁きとして遠い国々へ散らされたとしても、再び、主のみことばに心を留めて、立ち返るなら、必ず、あなたがたを囚われの遠い国々から解放して、約束の地へと帰らせてくださると約束しておられます。「あなたを連れ戻す」と言われるのです。それは、新約聖書の中で、イエス様が、良き羊飼いとして、迷った羊を肩にかついで、囲いの中に連れ戻してくださる、という光景を思い起こさせます。自分勝手に迷いだした羊ですが、肩にかついで連れ帰って下さるのです。「たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、主は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す」(4節)、そして、「あなたの神、主は、あなたの心と、あなたの子孫の心を包む皮を切り捨てて、あなたが心を尽くし、精神を尽くし、あなたの神、主を愛し、それであなたが生きるようにされる」(6節)と霊的なケアもしてくださる、と約束されています。そして、祝福の中に置いて下さるのです。
11節~20節:「まことに、私が、きょう、あなたに命じるこの命令は、あなたにとってむずかしすぎるものではなく、遠くかけ離れたものでもない。」と語りかけます。それは天にあるのでもなく、海のかなたにあるのでもなく、あなたの口にあり、心にあるのだから、あなたは行うことが出来る、と励ましのことばを語っておられます。このことばの中に、「いのちと幸い、死とわざわい」があるのです(15節)。主を愛し、主の道に歩み、主の命令とおきてと定めを守るなら、確かな、祝福があります。しかし、もし、主の御声に聞き従わないなら、必ず滅びうせる、と言われています。そして、最後に、「私は、きょう、あなたがたに対して天と地とを、証人に立てる。私は、いのちと死、祝福とのろいを、あなたの前に置く。あなたはいのちを選びなさい。あなたもあなたの子孫も生き、あなたの神、主を愛し、御声に聞き従い、主にすがるためだ。確かに主はあなたのいのちであり、あなたは主が、あなたの先祖、アブラハム、イサク、ヤコブに与えると誓われた地で、長く生きて住む。」(19節、20節)と宣言して終えています。30章を通して分ることは、主の強い願いは、民たちがいのちの道を選び、主の前に幸せに生きることです。たとい、堕落したとしても、回復の道を備えて下さっているのです。神に背いた結果として、どんな災いを受けているとしても、そこから、連れ出してくださると約束されているのです。もうひとつ、30章で気付くことは、「きょう、あなたに、あなたの神、主を愛し、主の道に歩み、主の命令とおきてと定めとを守るように命じるからである。」(16節)と記されていますが、30章全体では、「きょう」ということばが、7回も繰り返されていることです。「きょう」が、強調されています。私たちの人生の最小単位は、「きょう」ですね。「きょう」の積み重ねが、私たちの一生です。感謝の人生を送りたいと願う人は、決して難しいことではなく、「きょう」を感謝をもっていきることです。「今日の感謝が、感謝の人生をつくる」のです。「感謝の人生」だけでなく、「祈りの人生」、「喜びの人生」、「みことばに生きる人生」、「決断の人生」、「主に信頼する人生」・・・みな、そうです。今日の1日が、人生を形づくるのです。そして、今日がスタートです。1日1章、続けましょう。1日1章が義務ではなく、日々の喜びとなりますように、皆様のために、執り成しのお祈りをいたします。また、主の祝福の約束がひとりひとりのうえに、実現しますように、お祈りいたします。
清宣教師