昨日の4章からの続きですが、4章では、ラピドテの妻で女預言者デボラが登場しました。世界的な女性の執り成しの組織であるアグローの会長が書いた本の中でも、取り上げられています。この女性は、ラピドテの妻と記されています。こどもたちがいたかどうかは記されていませんが、妻として、夫を支え家事をしながら、預言者として主に仕えていた女性でした。国家的な危機の中で立ち上がりました。主が彼女を用いられたのです。そして、デボラは主の預言者として、ナフタリ族の民の指導者であった男性のバラクを呼び寄せて、イスラエルを支配し、圧迫していたカナンの王ヤビンに対して反乱ののろしをあげるように命じました。具体的に、ナフタリ族とゼブルン族から1万人をとり、タボル山に進軍するように命じました。バラクは、デボラが自分たちを一緒に行って下さるなら、行きましょう、と答えました。こうして、デボラとバラクの協力により、カナンの王ヤビンの配下の将軍シセラの軍に立ち向かいました。そして、主の御計画の通り、シセラの指揮する鉄の戦車900両を打ち負かしました。将軍シセラも死に、カナンの王ヤビンの勢力はそがれ、ついに、ヤビンは立ち滅ぼされました。なお、補足ですが、デボラとは蜜蜂、バラクとは稲妻という意味です。
今日の5章は、デボラとバラクの勝利の賛歌です。歌ったのはデボラ自身であり、バラクは彼女に唱和して歌ったと考えられています。これは古くからデボラの歌として知られています。概観すると、2節~5節:主への賛美、6節~8節:圧迫者のもとでの荒廃、9節~11節:主への賛美の招き、12節~18節:各部族への招集と出陣、19節~22節:勝利の戦闘、23節~27節:シセラの死、(23節に「メロズを呪え」と記されていますが、住民はこの戦いに助けに来なかったためと考えられます。なお、メロズの町の位置は不明です)。28節~30節:シセラの母の思い、31節:デボラの祈り、最後は、「こうして、この国は40年の間、穏やかであった。」(31節後半)という結びのことばで閉じられています。
今日の5章の表現から、4章では明確ではなかったシセラとの戦闘状況をうかがい知ることが出来ます。20節~22節の個所です。星が暗くなり、暗雲と共に、激しい豪雨があたり一面を覆って、平原を泥沼と化し、普段は大した流れではないキション川を荒れ狂う急流として、主は敵の鉄の戦車の動きを封じ、戦車を押し流したと思われます。主が介入し、デボラとバラクに勝利をもたらしてくださいました。
さて、今日の5章12節では、「目覚めよ、目覚めよ。デボラ。目覚めよ、目覚めよ。歌声をあげよ。起きよ。バラク。・・・」(12節)と記されています。聖霊なる神は、デボラに語りかけました。また、バラクに語りかけられました。聖霊様が、きょう、わたしたち、ひとりひとりに、「目覚めよ、目覚めよ。」と語りかけてくださいますように。日本を霊的に勝ち取るリバイバルの戦いに、私たち一人一人を召して下さいますように。私たちひとりひとりの目を覚ましてくださいますように。主の戦いに召してください。日本の国が創造主を知り、創造主を礼拝する民に変えられますように。「主よ。あなたの敵はみな滅び、主を愛する者は、力強く日がさし出るようにしてください。」(31節)。
清宣教師