前章で、ダビデ王は、ソロモンのために、すべてのつかさや高官たち、また、勇士たちや係長などを集めて、神殿建設のための神のみこころを明らかに示しました。今日の個所では、さらに、全集団に対して神殿建設のための協力を要請しました。「わが子ソロモンは、神が選ばれたただひとりの者であるが、まだ若く、力もなく、この仕事は大きい。この城(神殿のこと)は、人のためでなく、神である主のためだからである。私は全力を尽くして、私の神の宮のために用意をした。」と話しを切り出しました。そして、ダビデみずからが準備したものの数々の品々のリストを紹介しました。そして、「誰か、自ら進んでその手にあふれるほど、主に捧げる者はないだろうか」と全集団に対してチャレンジしました。これは一族の長を始め、全集団の心を揺り動かし、みながみずからすすんで、神殿のための捧げ物をしました。その結果、金5千タラント1万ダリク、銀1万タラント、青銅1万8千タラント、鉄10万タラントが集まりました。ダビデ王は、それをみて、大いに喜びました。そして、主に賛美と感謝の祈りを捧げました。その中で強調していることは、「まことに、私は何者なのでしょう。私の民は何者なのでしょう。このようにみずから進んでささげる力を保っていたとしても。すべてはあなたから出たのであり、私たちは、御手から出たものをあなたにささげたにすぎません。」(14節)。再度、次のように述べています。「私たちの神、主よ。あなたの聖なる御名のために家をお建てしようと私たちが用意をしたこれらすべてのおびただしいものは、あなたの御手から出たものであり、すべてはあなたのものです。」(14節)。その通りですね。ダビデの人柄、ダビデの信仰の姿勢が明らかにされています。私たちも、ダビデと全く同じ心構えで、主に捧げ物をお返ししたいと願います。そのあと、ダビデは全集団に対して、このように豊かに、施して下さった創造主なる神に対して、主をほめたたえるように、命じました。全集団は喜びを持って、心からの礼拝を捧げました。そして、翌日は、多くの犠牲の捧げ物を、主に捧げました。ダビデはヘブロンで7年間、エルサレムで33年間、王としてイスラエルを治めました。合計、40年の治世でした。そして、長寿を全うし、その子ソロモンにすべてを託して、天に召されました。これをもって、歴代誌、第1が終了します。
清宣教師