ヒゼキヤ王は、エルサレムでの主の宮のきよめを終えたあと、さらに、念願の全イスラエル国民による過ぎ越しの祭を行う計画を発表しました。ヒゼキヤ王の熱意は、王のつかさたちの賛同を得て、実行に移されました。ヒゼキヤ王は、自分が治めている南ユダ王国の全土だけでなく、自分が治めてはいない北イスラエルの人たちの参加を促すために、北イスラエルの代表的な存在であるエフライムとマナセの両部族にも手紙を書いて、主の宮に来て、一緒に、過ぎ越しの祭をするように招待しました。ただし、モーセの律法のとおりに、1月14日に過ぎ越しの祭を行うことには無理があることがわかり、正規の祝いが出来ない場合の律法の規定により、2月14日(民数記9章1節~14節参照)に過ぎ越しの祭を祝うことにしました。そこで、ヒゼキヤを始め、つかさたちなど全集団がこれを認め、南ユダの南の端のベル・シェバから北イスラエルの北の端のダンに至るまで、つまり、南ユダ王国と北イスラエル王国の全土に、ヒゼキヤの近衛兵を遣わして、エルサレムでの過ぎ越しの祭に参加するように招きました。「主に立ち返るように」とのメッセージでした。それに対して、偶像礼拝にまみれていた北イスラエル王国では民衆が、ヒゼキヤの使者(近衛兵)たちを、物笑いにし、嘲りました。しかし、その中にも、主を求める魂がおり、彼らはエルサレムに上りました。南ユダ王国では、主の御手が臨み、民たちは心をひとつにして、エルサレムの宮に集まり、過ぎ越しの祭を実行しました。ただ、北イスラエルから来た者たちの多くは、律法を知らず、自分の身を聖別せずに祭にあずかりました。ヒゼキヤはそのことを知り、彼らの犯した過ちと罪のために執り成しの祈りをしました。そして、主はその祈りを聞き入れられました。また、全集団は祝いの食物にあずかりました。そして、大きな喜びのゆえに、民たちは、もう7日間延長して、祭りを行うことにしました。ヒゼキヤ王とつかさたちは、民たちのために、おびただしい数の雄牛や羊を提供しました。エルサレム中に大きな喜びの声が、こだましました。そして、レビ人たちは民を祝福し、彼らの祈りは、主によって受け入れられました。長い間、主なる神を礼拝することを禁じられ、弾圧された民たちが、公けに、主なる神を礼拝することが許された喜びは、とても大きなものでした。主の恵みに感謝します。主よ。新型コロナの影響の中でも、どうぞ、私たちの信仰をお守りください。清宣教師