きょうは、35章です。ヨシア王は、ついに念願の「過ぎ越しの祭」を実施しました。そこには祭司たち、レビ人たちの一致協力がありました。そして、王は民たちに小羊やヤギの子を贈りました。その数は3万匹でした。それに牛を3千頭、王の財産の中から支出しました。どれだけ、王の喜びが大きなものであったかをはかり知ることができます。ついで、つかさたちも、祭司たちのために羊2千6百匹、牛3百頭を贈りました。レビ人のつかさたちも、レビ人のために羊5千匹、牛5百頭を贈りました。こうして、モーセの書に記されている通り(12節)、定めのとおりに(13節)、過ぎ越しのいけにえを捧げました。歌うたいたちも、門衛たちもみな、それぞれ、ダビデが定めた組ごとに奉仕をしました(4節、15節)。南ユダ王国には、かつてないほどの大きな大きな喜びが満ちわたりました(18節)。それはヨシア王の治世の第18年目、つまり、ヨシア王が26歳の時でした。主にあって任命されるなら、たとい年齢が若くても、国全体を揺り動かすような喜びを与えて下さることが示されています。日本の民が、創造主を知り、その素晴らしさを味わい、喜びに満ちあふれるために、主が私たち一人一人を用いてくださいますように、お祈りいたします。
さて、残念ですが、ヨシア王もまた、大成功のあとに、サタンの罠に落ちてしまいました。エジプトの王ネコが北進してきて、ユーフラテス河畔のカルケミシュでの戦いのために、南ユダを通過させてほしいと願ったのですが、ヨシア王は、主のみこころではなく、自分の信仰を過信してしまったようです。その当時、アッシリア帝国の力が衰えて、新興バビロニアの軍勢におされてユーフラテス河畔のカルケミシュまで追い詰められていたのです。エジプトの王ネコは、アッシリアへの援軍を率いて北上する途中だったのです。サタンは、ヨシアのうしろから押して、まさに信仰の延長線上のように、前に進ませようと企みました。ヨシア王は、エジプトの王ネコと相対して戦い勝利することが自分の使命であると勘違いしてしまったようです。そして、エジプト王ネコからの書簡にもかかわらず、メギドの平地の戦いで負傷し、それがもとで死にました。民たちはヨシアの死を悼み、喪に服しました。エレミヤもヨシア王の死を悼み哀歌を作りました。
現代でも、誠実で、熱い信仰を持っている指導者がサタンの攻撃を受けることが知られています。悪魔サタンは、ほえたける獅子のように歩き回っている、と使徒ペテロは警告しています。そして、「身を慎み、目をさましていなさい。堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい」と命じています。主任牧師のため、宣教師のため、執事役員のため、顧問のため、お祈りしましょう。サタンのあらゆる策略が打ち砕かれますように。
清宣教師