8章では、律法の朗読がなされ、9章では断食と祈りの時がもたれました。それは9章38節~10章39節に記されている「堅い盟約」の準備のためであったと思われます。つかさたち、レビ人たち、祭司たちが、律法を守り、神の民に加わるという盟約であったと思われます。印を押して、盟約に加わった者の名前が、10章に記されています。最初に総督ネヘミヤの名前が記されていますので、宗教的な儀式というよりも、政治的な意味をもっていたようです。ネヘミヤを補佐するゼデキヤの名前が次に記されています。2節のセラヤから8節までは、祭司たちのリストです。9節~13節は、盟約に印を押したレビ人たち。14節~27節は、民のかしらたちのリストです。このほかにも、多くの者たちが、口頭で誓約して、この盟約に加わったと思われます(28節~29節)。
その誓約の内容は、1.異邦の民と雑婚しない。2.安息日に物を買わない。3.7年目に土地を休ませる。4.神殿祭儀の維持のための捧げ物、5.祭壇用のたきぎの捧げ物。6.各種の初なりの奉献。7.10分の1の捧げ物。こうして、神の宮をなおざりにしないという約束が、民たちによってなされました。
今日の個所は、廃墟の中から立ち上がった神の民たちが、継続して、神に仕えることが出来るように、具体的な備えをした、ということがいえると思います。前にも記しましたが、物事を始めるのも大事業ですが、それを継続させることは、はじめにまさる大事業だからです。私たちの場合も、主イエス・キリストを信じることは大事業ですが、それを継続するのも、それにまさる大事業です。
というわけで、一緒に励まし合う仲間が必要です。教会の交わり、スモールグループの交わり、祈り会、礼拝、学び会などに加わる必要性がここにあります。へブル人への手紙10章25節に、次のように記されています。「ある人々のように、いっしょに集まることをやめたりしないで、かえって励まし合い、かの日が近づいているのを見て、ますますそうしようではありませんか。」
清宣教師