3章では、ヨブが口を開きます。3人の友が、自分を訪ねてきてくれて、しかも、七日七夜も一緒に、たただた、沈黙の中でヨブの悲しみを共有してくれたことを感謝する心があったものと思います。だからこそ、3人の友に、自分の心を素直に打ち明けたのだと思います。自分が生まれたことをのろい、生まれなかった方が良かったと愚痴をこぼしました。
ところが、これをきっかけに、4章以降、3人の友が口を開くことになります。3人の友は、沈黙を破り、ヨブをあらゆる面から、罪ありとして攻めたてるようになります。ある意味、肉体の攻撃よりも、激しい攻撃がヨブに加えられることになります。長い間の友との親しい信頼関係が、一方的に破られ、ヨブの病と財産や子供たちを失うことになった理由を、3人の友達は、ヨブの罪にあると糾弾するのです。それでヨブが反論すると、3人の友達が、次々に、入れ代わり立ち代わり、ヨブを攻めるのです。そして、ヨブを論破できないので、彼らはいきり立ち、さらに激しく、3人掛かりでヨブを攻撃するのです。もはや友とは呼べないですね。自分を友のように装い、ヨブを攻撃するのです。これこそ、ヨブの最後の試練でした。
清宣教師