今日の箴言27章は、「ソロモンの箴言」の追加部分(25章2節~29章)の一部です。同義的パラレリズムが多いのが特徴です。明日(未来)のことについて、人間は何が起こるか分りません。全知全能なる神だけが知っておられるのです(1節)。人の怒りは恐ろしいものですが、妬みほど、恐ろしいものはありません。それは隠されていて、突然、現われてくるものであり、解決が無いのです(4節)。ところで、真実をもって責めることは、偽善者が口づけするよりも、はるかにまさるものです(6節)。今は、飽食の世の中で、多くのものを美味しくないと言ってゴミ箱に捨てたりします。しかし、貧しい者にとっては、食物のすべてが尊いものです(7節)。香油や香料は、心を喜ばせるものです。友の慰めもまた、良き香りとして魂を力づけてくれるものです(11節)。あまりにもオーバーな表現で祝福すると、それはむしろ、真意を疑われるし、迷惑な場合が多いのです(14節)。「鉄は鉄によってとがれ、友はその友によってとがれる」。良い友をもち、互いに真実のアドバイスを受け、互いの意見を率直に言い表すことができる関係をもつことは、貴重な宝です(17節)。るつぼは、銀を分別するため、炉は金を分別するための器です。人が、どのような人物なのか、その内面まで明らかにするのが、「他人の賞賛」という器です。つまり、他人の賞賛に対して、どのような反応をするかで、その人の真価が明らかになるのです。例えば、他人からの賞賛を受けた時に、その賞賛を当然と受け留めるのか、あるいは、それを神の恵みと受け止めるのか、それでその人の真価があらわにされるのです(21節)。最後の23節~27節は、牧畜の生活の素晴らしさを述べています。おそらく、ソロモンの時代、海外との貿易により、バブルのような経済成長が進み、農村を離れて都会に行く若者たちが多くいたという時代背景があったものと考えられます。しかし、もっと堅実な生き方をするように、それが知恵ある者の生き方である、と勧めています。今日の聖書箇所から教えられることは、真実の人間関係を形成することの大切さです。真実を言ってくれる友(5節)、適切な慰めを与えてくれる友(9節)、お互いに切磋琢磨できる友(17節)、他人の賞賛によって天狗になってしまわない友(21節)、このような人間関係を結ぶことが出来るなら、それは主の恵みです。清宣教師