今日の7章の初めに、「あなたがたの手紙に書いてあったことですが」とあります。このことを、しっかり、頭に入れておくことが必要です。7章から16章までは、コリントの教会からの手紙に記されていた質問に対する回答です。つまり、結婚に関して、次に、偶像にささげた肉に関する問題に関して、次に、公けの礼拝に関する問題、次に、霊の賜物に関する問題、次に、復活の問題、そして最後に聖徒たちのための献金の問題についての回答です。パウロは、コリントの教会から質問状を受け取っていたので、それに対する回答を記した部分です。コリントは今で言えば、米国のニューヨーク、フランスのパリ、日本の東京のような大都会に特有の人間中心主義の文化のなかで風俗の乱れがありました。そのような状況で、コリントの教会の指導者たちは、使徒パウロの具体的な指示を求めて、質問状をよこしたのです。
7章を呼んで違和感をもった方がおられると思います。例えば、結婚のことに関して、なにか不品行をさけるための手段であるかのように書いてある点です。それで、思い出してほしいのです。パウロは、結婚に関する本質について書くのではなく、それらを一切省略しているのです。それで、単刀直入に、コリントの教会の指導者からの質問に答えているのです。使徒パウロの結婚観は、エペソ人への手紙の5章32節に、キリストと教会を指していると、結婚の奥義を語っています。使徒パウロは、結婚の奥義を知っているのです。しかし、きょうの7章では、日常のアドバイスを求めてきたコリント教会の指導者に、具体的な指針を示しているのです。違和感を持たれた方も、これで納得していただけたでしょうか。
主の御霊がおられるところには自由があります!