ヨシュアは「翌朝早く」シティムを出発したと記されています。アブラハムの事を思い出します。アブラハムは主のみことばをいただいたときは、いつも、「翌朝早く」起きて行動しました。ヨシュアもまた、主のみことばをいただくと、すぐ、翌朝早く行動したのです。シティムを発って、ヨルダン川のほとりに到着しました。イスラエルの全陣営も、ヨシュアと行動を共にしました。そして、ヨルダン川の川岸でとどまり、そこに泊まりました。そこで、三日間を過ごしました。この時、第1の月(ニサンの月)であり、ヨルダン川の水量は多く、岸いっぱいに溢れ流れていました。壮年の男子なら、何とか、泳いで渡れるかもしれませんが、老人や婦女子や幼児たちには無理なことです。さて、三日の後、つかさたちは民たちに命じました。「あなたがたは、あなたがたの神、主の契約の箱を見、レビ人の祭司たちが、それをかついでいるのを見たなら、あなたがたのいる所を発って、そのうしろを進まなければならない。あなたがたと箱との間には、約二千キュビト(今でいえば、約1キロメートル)の距離をおかなければならない。それに近づいてはならない。それは、あなたがたの行くべき道を知るためである。あなたがたは、今までこの道を通ったことがないからだ」。まず、真っ先に、主の契約の箱が進むのです。そのあと、1キロメートルほどの距離を置いて、イスラエルの民たちが従いました。これは、主なる神ご自身が先立って行かれることの象徴であり、また、1キロメートルほどの距離を置くのは、主なる神の聖なることを示していると思われます。また、イスラエルの民は、聖なる神の民として、身を清めるように命じられました。聖なる主が不思議をおこなわれるからです。こうして、指導者、祭司、そして民たちの準備が完了しました。ヨシュアは祭司たちに、契約の箱をかつぎ、民の先頭に立って渡るように命じました。そのあと、主はヨシュアに「きょうから、わたしはイスラエル全体の見ている前で、あなたを大いなる者としよう。それは、わたしがモーセとともにいたように、あなたとともにいることを、彼らが知るためである。」と宣言されました。ヨシュアはモーセの後継者として指名されて、その任務に就きましたが、あの偉大なモーセの後継者として必ずしも、民たちの全面的な信頼を得ていたわけではありません。そこで、主なる神は、かつてモーセに命じて、紅海を真っ二つに裂いて乾いた地を歩ませたように、今度は、民たちの前でヨシュアに命じて、約束の地への入国を阻んでいるヨルダン川をせき止めて、民たちに乾いた地を歩ませようとされているのです。そこで、ヨシュアは民たちを呼びよせて、語りました。主が必ず、約束の地へ入れて下さること、そのしるしとして、今から、大きな奇蹟を起こされると、民たちに語りました。「今、部族ごとにひとりずつ、イスラエルの部族の中から十二人を選び出しなさい。全地の主である主の箱をかつぐ祭司たちの足の裏が、ヨルダン川の水の中にとどまると、ヨルダン川の水は、上から流れ下って来る水がせきとめられ、せきをなして立つようになる。」と宣言しました。果たして箱をかつぐ祭司たちの足がヨルダン川の水ぎわに浸ったとき、ヨルダン川の上流、はるかかなたのツァレタンのそばにある町アダムのところで、せきをなして立ち、下流にある水は完全にせきとめられました。祭司は契約の箱を担いだまま、川底の中央に立っていました。そこで、民たちは、エリコに面するヨルダン川の川底の乾いた所を渡ることが出来ました。成人男子だけでなく、老人も婦女子も、妊婦も幼児もみな安全にわたることが出来ました。
今日の個所の適用ですが、祭司の足がヨルダン川の水際につかるまでは、まったく、ヨルダン川には変化がなかったということです。祭司たちの足が、水際に浸った時にヨルダン川の上流で異変が起きて、水が堰き止められました。奇蹟は、あらかじめ、予兆が見えるわけではなく、その定めの時に、突如として神のみわざが起こるのです。主から約束を頂いても、なんの予兆もないので諦めてしまったら、もったいないです。皆様も、主から約束のことばをいただいているなら、きょう、神様の約束を信じて一歩を踏み出しましょう。道が開かれますようにお祈りいたします。主は私たちの造り主、救い主、永遠の主です!
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