新型コロナウィルスに関する祈りの参考資料(7)(2020年6月29日)

今回は第7号です。いよいよ、ポストコロナを見据えて、少しずつ、将来に向けて、聖書の理解を深め、私たちの信仰を、一歩、さらに一歩、深めるために、先生方のメッセージや兄弟姉妹の証しを掲載させていただきました。

 

1.人類の歴史は感染症との戦いである:栗田義裕先生のメッセージから

オリンピックイヤーの幕開けとしてスタートした2020年が、まさか今のような状況に陥ることなど誰が想像できたでしょうか。人類の歴史は感染症との戦いであると言われますが、1665年にロンドンを襲ったペストにより約7万人が亡くなったそうです。当時、弱冠22歳のアイザック・ニュートンが在学していたケンブリッジ大学も閉鎖されてしまい、やむなく 彼は故郷のウールソープに疎開することになります。生活のために大学で雑用しなければならなかったニュートンに とって、それは期せずして雑用から解放されて自由に研究と思索に浸ることのできる時となりました。そして、ニュートン の名を不滅ものとした業績のほとんど、すなわち運動方程式の確立、万有引力の発見、微分積分法の開発などが、 故郷に疎開していたわずか1年半の間に達成されたと言われています。今回のコロナ禍を通しても、主が次の時代に備えるべく新しい知恵を与えてくださり、人々の思いを永遠とへと向けてくださるように祈りたいと思います。明日のことはわからない私たちですが、明日を守られるお方がいてくださることを信じ、この時を乗り越えていきましょう。

 

2.新型コロナウィルスは、私に何を期待しているか?:川端光生先生のメッセージから

ローマ人への手紙8章28節によれば、神様は、すべてのことを働かせて益としてくださる、と約束されています。

つまり、主は私たちのためにコロナウィルスでさえも益としてくださるということです。「ウィルスに期待されている」というのは、やや皮肉っぽい表現ですが、主がこの感染拡大を許しておられるのなら、コロナ騒動をも最終的には益にかえてくださいます、と川端先生は、語り、次いで、かつてナチスの強制収容所で生き残り、「夜と霧」を著したユダヤ人、 ヴィクトール・フランクルが語った経験から、二つのことを指摘しています。ひとつは、彼が極限状態の中で人生に何も期待できないという絶望の中に置かれたとき、「この苦しみの人生に私は何を期待されているのか」という見方へ、 発想を転換したのです。つまり、「私が人生に期待するのではなく、人生が私に期待している」という考えに転換したのです。つまり、私たちもこのような状況下において、創造主なる神から何を期待されているのか、という発想の転換です。ふたつめは、私たちは必ずこのコロナの苦境の中でも、さまざまな神の国の祝福を体験するはずです。それを  記録していくことです。ヴィクトール・フランクルは、ホロコーストの極限状態を生き抜いたひとつの方法は、どのように 耐えたかを、後に人々に語っている将来の自分を想像したことである、と語っています。つまり、いま、私たちが新型 コロナウィルスの影響のもとにあって、それでもなお、注がれている神の恵みを見いだし、記録し、分かち合うlことです。

 

3.証し:新型コロナウィルスの影響のもと、夫婦の思いを共有できた恵み(伊藤栄子姉)

ハレルヤ!主の御名を賛美します。日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたのは確か1月中旬でした。それから感染者がうなぎ上りに増え続け、国からの要請を受けて4月からは西多賀教会礼拝も完全にネット配信になりました。最低限の外出を除いて「ステイホーム」な毎日を過ごすなどこれまで一度も経験したことがありません。最初の頃は、上海にいる二男一家と東京に住む長男一家の身が案じられ、イエス様に助けを願う毎日でした。 そのような中、祈りの最中ある御言葉が脳裏をよぎりました。エレミヤ29:11です。『わたし自身、あなたがたのために 立てている計画をよく知っている。それはわざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ』 「そうだ!私たちの身代わりとして死んでまでも下さった愛の神様が私たちに悪いものを与えるはずがない。この事にも必ず意味があるはず」と思った途端、何か柔らかな大きなものに包まれたような安堵感を味わいました。幸い、二人の息子たち一家は守られておりますが、報道等で心が沈みかけた時、みことばを思い出し励ましを 頂いております。また、これまで歩んできた道を振り返ることの少なかった私達夫婦ですが、コロナ禍を通して今後の生き方について何度か話し合う機会が与えられた事は感謝な事でした。コロナ以前の利便性と経済性を追求する 生活は決して人間の幸福につながるものではなく、心を疲弊させ蝕んでいくものである事、物質的豊かさを求める時代は終わり、これからは生活の質を見直し、不便でも簡素な生活を心がける必要があるのではないか。それと同時に、様々な困難に遭遇しても生き抜くために柔軟性とレジリエンス(回復力、逆境力)を誰もが身につける事が大切だと 思う等々。互いに思いを共有出来た事は大きな恵みでした。「外出自粛」による窮屈な環境をも恵みの場に変えて 下さった主イエス様に感謝します。

 

4.証し:新型コロナウィルスの影響のもと、自宅での礼拝の恵み(野島千絵姉)

愛するイエス様のお名前を褒め称えます!

新型コロナウイルスの対策のため四月、五月と教会に集うことが出来なくなり、兄弟姉妹と交わりができないことをとても寂しく思いました。私の家族は皆ノンクリスチャンですので、自宅での礼拝は信仰の孤独を感じざるを得ないものでした。それでも配信される礼拝の動画を見ると先生方や奉仕者の方々の奮闘をひしひしと感じ、神様は求める者に知恵と力を惜しみなく与えてくださるのだと確信しました。そんな姿に大きく励まされ、家族にみことばに触れてもらうチャンスを生かしたいとの思いが与えられた私は、リビングのテレビで礼拝の動画を見ることを決意しました。日曜日の午前中に家族がくつろぐリビングを占領するというのは想像以上に肩身の狭いもので、私がわがままを通していると家族が感じたら返って証にならないのでは、との葛藤もありましたが、やはり家族にメッセージのかけらだけでも聞いてもらいたくてリビングでひとり礼拝を守っていました。すると三週間ほど経った頃、母が用事をしながらメッセージの一部を耳にして「先生が良いことをおっしゃっていたね」と感想を伝えてくれました。そしてその翌週から母も私の隣に座って一緒にメッセージを聞いてくれるようになったのです。

何年も家族の救いのために祈っていながら心のどこかでそんな日は来ないような気がしていて、家族がイエス様を受け入れる姿を全く想像できずにいました。今回のことで思いがけず兆しを垣間見ることができ、救いというのは私の努力ではなく神様の御業であり、私の想像なんて遥かに超えてしまうのだと改めて知ることができました。

新型コロナウイルスの影響で多くの人が困難に遭う中で、神様のみこころはなんだろうと思い悩むこともありました。けれど私にとって確かなことは、神様は良いお方で、世の終わりまで私達と共にいてくださり、全てを益とされる方だということです。どんな状況下でも、ただ主に信頼し歩んで行きたいと思わされました。

 

5.証し:新型コロナウィルスに直面して感じたこと、考えたこと(菅野信一兄)

昨年暮れに中国に発生した、新型コロナウィルス(疫病)は今年1月20日に人から人への感染を中国が発表。 2ケ月後の3月11日にはWHO(世界保健機構)がパンデミック(世界的な感染拡大)を宣言した。私が勤めている 団体でも感染症の影響を受けて3月以降 ①県単位で行われる講習会や検定試験は6月中旬まで中止になり、 ようやく今月下旬に開かれる検定試験(20人規模)は2週間前の健康のチェックまた当日の健康をチェックし、パス した人が受検できることで実施予定となった。また、5月下旬に行われる予定だった県協会総会は中止になり書面 決議となった。②東北6県規模で8月下旬に予定していた講習会は200人規模となることからe-ラーニング(コン ピューターなどを使用、通信ネットワークを利用しての研修等)になった。また、北海道・東北地区で9月予定の協議会も1年延期となった。③全国規模で行われる総会も延期、少数の理事を東京に集め各県代表はZoomによる参加か委任状提出となった。

上記の状況で私は次の事を思わされました。ⅰ)世界は一瞬にして変わるという事。創世記11章で「バベルの塔を建て、神様に反抗しようとした人間のことばを混乱させ、人間の計画を一瞬にして中止させた」バベルの塔の出来事を思わされました。 ⅱ)感染症は「新しい生活様式」を私たちに求めるものとなったという事。日常生活において「手洗い消毒、うがい、マスク」は欠かせないものとなり、人の交わりにおいては常に3密を避けることが必要になりました。これは人と人の距離を遠ざけることになりました。しかし、へブル書10:25には「いっしょに集まることをやめたりしないで」と書かれています。今の状況で私たちは、神様が求められている「いっしょに集まること」の本来の意味を模索し、  確認し、実践する必要があるということを感じています。

 

6.祈りの課題

1.欧米、アジア、オーストラリアの諸国における新型コロナウィルスの流行が抑えられ、終息にむかうように。

2.とくに、中近東、アフリカ、南米における医療体制が十分でない地域における新型コロナウィルスの感染が抑えられるように。当該国の指導者の政策が導かれるように。それを支援するWHOや日本が役に立つことが出来るように。

3.厚生労働省による調査結果によると、新型コロナウィルスの抗体保有者率は、東京都の約2千人の調査結果は0.10%、大阪府の約3千人の調査結果は0・17%、宮城県の調査結果は0・03%の陽性反応があったという。

今後、適切なPCR検査と抗体検査が行われて、第2波、第3波に対する効果的な予防策を策定できるように。

4.宮城県において実施されている数々の感染防止策が有効に用いられるように。

5.宮城県の医療従事者、高齢者向けの施設、保育園、学校等におけるクラスター発生が未然に抑えられるように。

6.宮城県の諸教会における礼拝や諸集会において、新型コロナウィルスの感染を未然に防ぐことが出来るように。

7.西多賀教会の会員ひとりひとり、また、ウガンダにいる平井真和さんが感染から守られるように。