マナセ王は12歳で即位し、エルサレムで55年間、王でした。彼は、父ヒゼキヤ王が打ちこわした高き所を築き直し、バアルのために祭壇を立て、アシェラ像を造り、さらに、天の万象を拝み、これに仕えました。しかも、主の神殿の二つの庭に、天の万象のために祭壇を築いたのでした。さらに、自分の子どもに火の中をくぐらせ、卜占をし、まじないをし、霊媒や口寄せをして、徹底的に、主の忌み嫌われることを実行しました。これは、無知の故ではなく、意識的なものであり、徹底した主への反抗でした。
そこで、主は、預言者たちを通して、マナセに語られました。「ユダの王マナセは、これらの忌みきらうべきことを、彼以前にいたエモリ人が行ったすべてのことよりもさらに悪いことを行い、その偶像でユダにまで罪を犯させた。それゆえ、イスラエルの神、主は、こう仰せられる。見よ。わたしはエルサレムとユダにわざわいをもたらす。・・・・わたしは、サマリヤに使った測りなわと、アハブの家に使ったおもりとをエルサレムの上に伸ばし、人が皿をぬぐい、それをぬぐって伏せるように、わたしはエルサレムをぬぐい去ろう。」また、「マナセ王は、ユダに罪を犯させ、主の目の前に悪を行わせて、罪を犯したばかりでなく、罪のない者の血まで多量に流し、それがエルサレムの隅々に満ちるほどであった。」と記されています。マナセ王は、父ヒゼキヤ王の政策を引き継ぐのではなく、徹底的にその政策を打ち壊し、南ユダ王国を偶像で満たしてしまいました。そして、マナセの次の王が誕生しましたが、アモン王もまた、マナセ王のように主を捨て、主の道に歩もうとはしませんでした。そして、アモン王は、家来の謀反によって倒れました。そして、アモン王の子のヨシヤが王となりました。これが、きょうの21章の出来事です。
さて、歴代誌第2、33章には、列王記では省略されていますが、興味深いことが記されています。以下の通りです。
「主は、マナセとその民に語られたが、彼らは聞こうともしなかった。そこで、主はアッシリヤの王の配下にある将軍たちを彼らのところに連れて来られた。彼らはマナセを鉤で捕らえ、青銅の足かせにつないで、バビロンへ引いて行った。しかし、悩みを身に受けたとき、彼はその神、主に嘆願し、その父祖の神の前に大いにへりくだって、神に祈ったので、神は彼の願いを聞き入れ、その切なる求めを聞いて、彼をエルサレムの彼の王国に戻された。こうして、マナセは、主こそ神であることを知った。その後、彼はダビデの町に外側の城壁を築いた。それはギホンの西側の谷の中に、さらには、魚の門の入口に達し、オフェルを取り巻いた。彼はこれを非常に高く築き上げた。そして、彼はすべてのユダの城壁のある町々に将校を置いた。さらに、彼は主の宮から外国の神々と偶像、および、彼が主の宮のある山とエルサレムに築いたすべての祭壇を取り除いて、町の外に投げ捨てた。そして、主の祭壇を築き、その上で和解のいけにえと感謝のいけにえをささげ、ユダに命じてイスラエルの神、主に仕えさせた。・・・」さらに、マナセ王の子のアモン王については、「父マナセがへりくだったようには、主の前にへりくだらず、かえって、罪過を大きくした。彼の家来たちは彼に謀反を起こし、その宮殿の中で彼を殺した。」と記して閉じています。
悪王のマナセに対しても、主は最後まであきらめずに、悔い改めのチャンスを与えられました。マナセの悔い改めは本物で、自分の行いを180度転換するものでした。しかし、その信仰を子に継承することには失敗しました。信仰の継承のためには、お互いに、熱く祈りつつ、次世代の子たちにつまずきを与えず、温かい配慮で育てることが必要です。次世代の子どもたちを教会の宝物として大事にすること、共に意識したいと思います。
清宣教師
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