第3番目の幻がしるされています。第2の幻と同様に夜に示されました。それは「ひとりの人がいて、その手に一本の測り綱があった」というものです。測り綱をその上に張り渡すとは、エルサレムが回復されて、再び繁栄することをあらわすものでした。第1章では、4つの角が4人の職人によって打ち砕かれ、エルサレムの敵は打倒されますが、今後は、目に見える城壁によって取り囲むのではなく、城壁のない町とされることを宣言しています(4節)。城壁があることは、住民の安全のためですが、自由に行き来するためには不便なものでもありました。あるいは、閉鎖的なものとなり、住民の増加を妨げる要因でもありました。そこで、主は、「わたしが、それを取り巻く火の城壁となる」と約束されました。城壁のない町、それは神の都です。私たちは目に見える防壁をもって安全をはかろうとしますが、真の安全は、主の守りです。そこには、人種、国籍、皮膚の色、貧富、階級、年齢、性別、学歴、家柄、職業など、あるいは、教団、教派の壁を造ってはならないのです。私たちは、御国の子として、この地上に御国をもたらす役割があります。「わたしがその中の栄光となる」(ゼカリヤ2:5節後半)これが主のご計画です。それは、「この奥義とは、あなたがたの中におられるキリスト、栄光の望みのことです。」(コロサイ1:27)とあり、私たちのうちに、真のキリストの栄光を宿すことにより、隔てのない平和な関係を結ぶことが実現するのです。
2章6節~13節には、捕囚の民に対する神の3つの懇願が記されています。第1に、「さあ、さあ(ヘブル語でホーイ、ホーイ)」北の国から逃げよ(6節)と呼びかけています。クロス王の勅令で捕囚から帰国したユダの民は4万人から5万人でした。大部分はバビロンに残ったのです。この世を象徴するバビロンに留まる者が多かったのです。それで、主はご自分の民を、シオンに逃れよ、と呼びかけます。「あなたがたに触れる者は、わたしのひとみに触れる者だ」と宣言し、ご自分の民を必ず守ることを約束しておられます。第2の懇願は10節~12節です。シオンの娘とは、焼け果てたエルサレムの廃墟に住む残りの民のことです。「喜び歌え。楽しめ。」と言われます。なぜなら、「わたしは来て、あなたのただ中に住む」からです。第3の懇願は13節です。すべての肉なる者への願いです。「主の前で静まれ。主が立ち上がって、その聖なる住まいから来られるからだ。」預言者ゼカリヤや預言者ハガイのことばにより、民たちの間に、霊的な覚醒が起こったに違いありません。神は立ち上がられるのです。
以上ですが、昨日に続いて、私たちに主のみことばが与えられています。「わたしが、それを取り巻く火の城壁となる。主の御告げ、わたしがその中の栄光となる」、「あなたがたに触れる者は、わたしのひとみに触れる者だ」、「すべての肉なる者よ、主の前で静まれ。主が立ち上がって、その聖なる住まいから来られるからだ」。
これは私たちの贖いの代価としてご自分のいのちを差し出された御子のことばです。わたしはあなたを守る、わたしのひとみとしてあなたを守る、うろたえることなく、わたしのまえで静まりなさい」と語られています。あらゆる事柄に対して、私たちは御子イエス様のみことばを信じて、それを土台として生きることです。
清宣教師
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